コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

1月13日(土) ここは昭南特別市  -海外情報 - シンガポール-

i220.jpg  公式日程は大使公邸に幕を開ける。出向時代には印度で場違いに立派な寿司に預り、同僚からかき集めた穴子だけを賞味する大胆不敵な行動にも及んでいたが、あにはからんや配膳された器が私だけ微妙に異なり、よくよく眺める迄も無くお肉ばかりが並んでいる。おかげで朝方から食べ過ぎ、早くも便秘気味の胃腸の推移が危ぶまれたが、情報統制の行き届くシンガポールに特有の事情では無かろうものの、おもてなしの極意を見る様で恐縮するとともに幾分不気味でもある。
i221.jpg  嘗ては金融市場におけるアジアの倫敦、或いはASEANのヘッドクォーター機能を国是として生き伸びてきたシンガポールにおいて、今やIRの存在が国力のひとつの源泉となりつつある。その何れもが人もカネもモノも外国資源を如何に取り込むかが目途にあるのは都市国家特有の知恵に他ならない。
 大使館は広大なシンガポール植物園に程近い高級住宅街に瀟洒に聳えているが、街中も国策として至るところが緑に溢れている。ただその心は環境政策よりは訪れるべく外国人への保養であり、幾多の高層ビルが中空に人工植物を携えている様に、寧ろ緑を擁することが建築物のステータスを示唆している。当然に食糧自給率は低く、輸入に頼らざるを得ない野菜は食卓に登り難く、国民は総じて野菜嫌いとは親近感を覚えるではないか。
 暫く走ると行く先は等しく緑の中に佇むリークアンユー政策大学院教授のオフィス、と言ってもこちらも一軒家なのはIR導入の立役者への配慮なのだろうか。
 当地在住の元議員氏ご紹介のタン教授の解説はひと口で言えばわが国へのIR導入に当たっては高級嗜好であるべし、なのは二大IRの一方の雄たるラスベガス由来のサンズ側の意向を代弁しているということなのだろう。

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 さてバイキングの昼食後に小一時間の自由行動となったのでシンガポール初心者としてはマーライオンを拝まなくてはなるまい。公園脇にひっそり佇むミニ版が初代と説明され、流石にこれではがっかり処ではあるまいと驚愕したが、どうやらこちらはレプリカで海を向いた「ゲロ吐き」と俗称される方が本体らしい。落胆する程見窄らしくも無いが、位置を替えて見映えに配慮した結果この形に落ち着いた様で観光立国としては正しい配慮だろう。今年はがっかり仲間の人魚姫にもお目に掛かれるかは定かでないが。
i223.jpg  マリーナベイサンズを担ぐ定番の絵柄も撮影して対岸へと戻る。驚く勿れ宿泊からしてタワー1の43階とは大名旅行も窮まれりだが、午後はサンズ自体の視察である。
 カジノばかりが注文を集めるのは致し方無いとしても、IR=統合型リゾートとは会議場等のMICE、ホテル、商業施設を備えた複合観光施設であり、異様に巨大なコンベンションに先ず圧倒される。そもそも埋立地に三本の細長いタワーという構造自体、地震の無い国ならではあり、会議場も極端に柱が少ないので間仕切りも自由度が高い。韓国企業施工で早くも微妙にピサ状態との噂もあるが、対震震度4とはわが国と比べる迄も無く著しくコストは削減されよう。
 ショッピング・モールは見慣れた光景だが、奥まで歩くと蓮の花を模したのかも知れないが遠目からは四次元怪獣ブルトンにしか見えないフューチャー・ワールドが現れ親子連れで賑わっている。芸術と科学の融合たる謳い文句は端的に言えば映像に触れ得るヴァーチャル体験施設であり、オーヴィ横浜と大差無いのだが、よくも悪くも全てが人工物たるシンガポールにおいてより象徴的である。
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 折り返し真ん中に戻ると漢字ではストレートな「賭場」がひっそりと佇んでいた。デトロイトから国境を超えて闖入したのが唯一のカジノ体験であり、薄暗いゲームセンター風情にスロットばかりが並んでいる印象が強かったが、二階から見下ろすカードゲーム台が居並ぶ姿は壮観であろう。
 リゾートを掲げる以上、個に埋没するコインものよりファミリー指向、コミュニケーションを図り得るカード中心との解説は的を射ているが、不正やロンダリングを防ぎ健全性を担保する為とはいえ、監視カメラだらけの天井もまた「明るい北朝鮮」と揶揄されるシンガポールらしさを醸し出していると言うべきか。ただ出口は更に目立たぬ様にホテルへとほぼ直結しており、幾ら場内をきらびやかに飾ってもカジノ自体は矢張り明るいイメージには徹し切れないのだろう。
 なお場内はジュース飲み放題で、ラウンドワン・スポッチャのドリンクバーより豪気である。詰まりロハで入れる外国人は飲み逃げも可能なのだが、邦人は入場百Sドルと敷居が高く、外貨獲得優先の国是がここにも伺えよう。

i226.jpg  さてタワーを57階へと登れば観光名所としても名高い屋上プール、実は早朝にも単身到来したのだが、宿泊客限定のセレブ感に溢れている。残念ながら到着以来小雨続きの異常気象で、その分この空間に甚だ似つかわしくないスーツ姿でも暑くないのは助かったが、全裸になっての入水は断念した。
 再び郊外へ、今度はリークアンユー政策大学院の本体へと闖入し、亜細亜IT事情を伺う。幸い日本語のため睡魔には襲われず乗り切ったが、固定電話すら無かったので却って携帯の普及が早かった中国の様な中抜けには至らず、電子マネー等の最新技術導入には却って不利に働いているシンガポールの今を、開発独裁の代名詞たる泉下の国父・リークアンユー氏は如何に眺めておられるだろうか。元よりわが国もそれは同じだが、幸い第一次、二次産業の実物に富んでいるので、IT単独では後発に甘んじたとしてもこれらを如何に融合させるかとの発想になろう。
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 夜はこれも元先生にして今は教授たる先生のご案内で、新たな観光スポットになりつつあるアトラスバーへ。名産・名物に乏しいかの国では数少ない名を馳せる、昨日も賞味したシンガポールスリングだが、ベースとなるジン揃えでは世界有数、天井までタワーに祭り上げられており、果たして一番上は如何に調達するのかさっぱり判らない。敢えて木材を用いた豪華絢爛な装飾に包まれ、ビルのオーナー氏まで到来され、セレブ感を通り越して最早別世界だが、確かに白人比率か高くこちらもIRとは異なる高級社交場なのだろう。
 三時間睡眠のため流石に二次会には流れず、上空から光と水流の噴水ショーを賞味してお開きに。便通を経て些か下り気味のお腹を抱えて早々に睡魔に身を委ねた。

1月12日(金) 旅は道連れ  -海外情報 - シンガポール-

i216.jpg  会社から成田へと向かうのは初めてなので折角ならと、今や成田エクスプレス以外に考えられない杉並からでも唯一のルートだった折以来、凡そ30数十年振りにスカイライナーに乗ってみる。
 小室~印旛日本医大間の線路脇に延々と連なるソーラーパネルは実際に眺めてみると異様な光景だが、言わずと知れた幻の成田新幹線用地の転用であり、何れ東京・成田間、或いは成田・羽田間が改めて新線にて結ばれるとしても大深度リニアであろうから、些か非効率の様でも細長い有休地には他に使い勝手は考え難いのだろう。
 しかしより驚いたのはソーラーパネルと離れてからの新造線、在来線最高速160kmを誇る高速鉄道アクセス線で、確かに上野からは著しく時間距離を稼いではいる替わりにわが国鉄道には見出だし難い激しい揺れには閉口せざるを得ない。鉄道の静粛性もまたわが国の誇る技術水準の高さであるとすれば、成田に降り立った訪日外国人が最初に体感するには些か誤解を招きかねないのではと不安に駆られた。

i217.jpg  既に十年以上前となった出向時代には、北は北海道から南は沖縄までに留まらず、三年間に年一度ずつ海外視察に赴いていたものである。勿論、その後も海外出張の機会はまま訪れはしたし、アテンド要員には本隊の公式日程の裏番組で地域の実情を見聞するとの名のもとに優雅に観光擬きに興ずるという役得は少なくない。それでも議員の随員とはいえ団員の一味として末席を汚しつつ、これでもかと日程を詰め込み、外国語でのプレゼンを拝聴して猛烈な睡魔に襲われる旅の記憶もまた、長らく御無沙汰であるだけにまた思い出深い。
 想えば視察には自らの所掌に必ずしも直結せずとも広く知見を拡め、広義の政策立案に寄与するのみならず、旅は道連れとばかりに密度の濃い数日間を異国にて過ごせば親近感も著しく増大すべく様々な効用を有する。従って一民間人として今般のお題たるIRへの関係性は乏しく、些か懐は寂しくなったとしても滅多に訪れない好機を逃すまいと、勇躍旅路へと赴いたのであった。

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 夕刻の成田空港にて主役と合流すると、夕陽に映えるボーイング機を眺めつつ早速蟒蛇の如くに腹を満たす。機上の人となれば程無く夕食も配備されるにも拘わらず矢張り政治家は身体が資本、よく食べよく学ぶ為には頑健な胃腸で無ければなるまい。
 些かの後ろめたさに駆られながら優雅な機内を満喫し、映画は「猿の惑星 聖戦記」と「散歩する侵略者」を賞味した。前者はかの「猿の惑星」の前日譚、後者はタイトルのみウルトラセブンより借りた日本映画だが、強引に纏めれば外敵に見舞われ何かを失った人間の行く末、という点で端無くも共通していたとも言える。旅の始まりには何方も些か明るさとダイナミックさには欠けたかも知れないが。
 チャンギ空港にて現地組も加わり深夜1時過、ホテルに到着して"結団式"宜しく杯を挙げて漸く床に就く。冒頭から思い切り元気に旅は走り出した。

1月8日(祝) ラストスパート  -育児 - パパ育児日記。-

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 冬休みのオーラスにと祐旭とともに打ちっ放しに赴くも、左転向以来当たらず上がらずの祐旭はどうにも浮かない顔で、次回は矢張りレッスンが必須だろうか。
 気を取り直しつつ、昼は甲州街道沿いの魚屋路へと向かった。「ととやみち」とは兵庫に実在する街道の名らしいが、 三崎港が京樽系であるのに対してスカイラーク、都内の回転寿司ランキング入りしているものの比較的安価であるのは通常の穴子を注文して理解出来た。ところが流れてきた大振りな〆め煮穴子を捕らまえると相当に美味で、こちらはひと皿480円とは矢張りこの世はカネ次第には他ならないとはいえ、存外に空いていたので改めて一家で訪れてみたい。

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 さて午後には冬季講習明けの試験を終えた公資が帰還し、昨日肉じゃがを仕上げた祐旭に続いてこちらも宿題の総仕上げとなる。書き初めのお題が「仲間たち」とは如何にも文部省推奨チックだが、勝手に「憲法改正」などと年頭らしく改竄する訳にもいくまい。
 父に似ての習字嫌いが災いしたのだろう放置し続けた筆がすっかり毛先が傷み果て、オリンピックで買い直す処から再出発とは、オーラスにひと波乱であった。
 夜は祐旭の腹下しもあり延び延びになっていた焼肉に、テストの打ち上げも兼ね一家で東京飯店を訪れる。わが家に成人式が訪れるのはまだまだ先だか、些か「晴れの日」気分を味わい、明日からは新学期である。

1月7日(日) 年の初めに  -育児 - パパ育児日記。-

i206.jpg  Facebookには便利な様で余計なお世話としか言い難い多様な機能が備わっているが、年が明けると一年前の投稿として昨年の年賀状が飛び出てきた。
 元より今年は喪中のため作成しなかったのだが、折角一年撮り続けてきた大量の家族写真群をブログの素材だけで眠らせておくのも勿体無かろう。そこで改めてプロットして新年ご挨拶としてみた。本年は受験シーズンのため撮影機会の減少が見込まれ、平成最後の31年賀状は一部これら29年映像を流用予定であることを予め御断りしておきたい。

i211.jpg  凡ゆる創造物を完遂させるのは〆切の為せる業である、との至言があったが、夏休みは長過ぎるからこそ八月末に至って尻に火が付く一方で、冬休みは短いが故に矢張り始業日目前になって重い腰を上げる、というのは会期末に法案処理が溜まる国会運営から宿題まで何事も道理である。
 引率の友人家にご不幸があり蓼科のスキーから一日早く帰還した祐旭が冬休みの宿題として拵えたのは、ストーンズも吃驚の肉じゃが。肉と馬鈴薯を五人分も鍋に放り込んだにも拘わらず、砂糖と醤油はレシピ通りの二人前だった為に、わが家で唯一の薄味派の祐旭にしてなお流石に食材の風味だけが映える逸品に成り果てた様で、ただでさえ父譲りの濃厚嗜好の公資に駄目出しされて改めて味付けを加えていたものの、少なくとも見栄えは立派だし、調理者本人としては満悦の風情である。
 流石に現物を持参する訳には参らず写真とともにレポート作成が趣旨だが、仲々にひと捻りあるお題である。勇んで自ら腕を奮う祐旭は校風に合致しているということか。

1月5日(金) 男は三度勝負する  -政治・経済 - 選挙-

i208.jpg  昨日は慣らし運転で仕事始めは実質的に恒例の新年互礼会からとなる。ところが稼働二日のみの金曜午後という悪条件に加え、総選挙から間もない正月は妄りに上京せず御礼周りに専念すべしとの御触れが効果覿面に過ぎ、閣僚級を除けば到来するのは政府役職者か関東近郊選出者に限られ、毎度受付近辺に屯しての新年御挨拶一網打尽攻撃も、立ちっ放しで例年通り足腰に痛みを覚えた割には多分に空振り気味であった。

 書籍「黙殺」は、新聞紙上に"独自の戦い"と切り捨てられる泡沫候補にスポットを当てたものである。しかしながらメディアは彼等を文字通り"黙殺"せず主要候補と同等に取り扱うのが民主主義であるとの筆者の主張には全く以て賛同出来ない。
i209.jpg  現実に五回目の挑戦でバッジを射止め、衆院選通算3勝6敗ながら異彩を放った田中秀世氏の例を挙げるまでもなく、最初は保守系無所属の「泡沫」扱いでも出馬の度に票を積み上げていった候補者は少なくない。書籍にも登場する中川暢三氏は地元の加西市長になっているし、典型的な記念受験派と見られていた故・羽柴誠三氏が夕張市長選で次点に輝いたのは記憶に新しい。
 彼等に共通しているのは、特定の選挙に的を絞っているか、そうでなくとも当選の蓋然性のある選挙戦に狙いを定めている戦術性であり、少なくとも当選しようという意志と努力の跡が伺えるのである。
 他方で多くの泡沫候補には、選挙活動をアピールの場とする意図は明快だが、その主張を以て当選に結び付けるべくステップを踏んでいるとは言い難かろう。
 それは映画「立候補」を見ればより明らかで、最早選挙運動という錦の御旗を掲げることで示威行為の大義名分を確保する手段にしか見えない。供託金を納めた引換の権利と看做したとしても、それをメディアが報道素材として採用するか否かは当選可能性を以て判断されて然るべきだろう。
 嘗て東京の選挙における風物詩と言えば赤尾敏氏と東郷健氏という時代があり、戦前に衆院議員だった前者を同列に並べるのは失礼かも知れないが、大川総裁が彼等を「インディーズ候補」と名付けて一冊に纏めていた様に、ユニークな存在としてスポットを当てるのは、選挙をハレの場と捉え政治への親しみを醸成するという意味で、余程民主主義の本旨に叶うのではないだろうか。

1月3日(祝) 書を仕舞い棒を振ろう  -スポーツ - ゴルフ-

i210.jpg  湯沢行が一同より一日遅れになったのは義父のセダン車には総員搭乗出来ないからではあるが、この休養日を活用して、身動きの取れない本の山積みを些かでも解消に努めたいとの思惑もあった。
 そもそも書斎の本箱が向かって右翼、部屋の最奥部だけ色違いなのは、当初はここに安置されていたキーボードとスタンドをPC机に90度相対に移動し、椅子周りをYMOのステージ上の如く模様替えして収納を拡大させたからに他ならない。
 結果的には後付けの本棚が崩壊して二年前には新調しているのだが、中間三列はCDラック仕様であり、旧配置の名残りでうち一列のみは窓向き、即ち嘗ては演奏の際に取り出し易い様に今となっては明後日の方向に対峙したままの上に、多分に余力が残されていたのである。
 従ってCDを二列に纏め、残る一列は方向転換した上で中間の棚木を間引きつつ本棚に転用したところまでで年を越し、湯沢から帰還して思い切って文庫本の多くをブックオフ送りとしてお片付けに勤しんだものの、なお結局は仕舞い切れない。最早対症療法では到底購えないものの、ひと先ずは足の踏み場を確保したことで所期の目的は果たしたとしようか。

i207.jpg  さてもうひとつのお題は悲惨だった打ち納めからの脱却だったが、こちらも30日早朝からホーム練習場のファーストゴルフを訪れるも年末仕様で8時オープンに愕然とし、やむを得ず城西ゴルフへと南下急行に及んだ経緯があった。
 して年も改まって三が日から桜台へ向かうと今度は危惧された通り強風のため閉場で、又もや関町の打ち初めを余儀無くされた。元より両者は距離も似通っており、ティーアップが自動か否か程度の違いしかないのだが、慣れ親しんだ常打ちの御縁に巡り合わないのは正月早々不祝儀であろう。
 生命線の3Wを新調して以来左巻きに流れているのが気掛かりで、しかしなから何箱打っても力み過ぎずという当たり前の結論位しか得るものはない。何時になったら眼が開くのか。

1月1日(祝) 包め世界を  -育児 - パパ育児日記。-

i202.jpg  人生初の年男となる公資は学校で公言した通り、年越しの瞬間に大地から飛び立つべくジャンプしていたが、一夜明けまして喪中のため慶賀は述べられず新年ご挨拶である。
 元旦は一家で今年も岩原、父は又もや滑る貴方に釘付けにはならずベンチポテト族だが、父に続いて祐旭も食べ過ぎが災いしたのだろう、昼食後に再び出立したものの滑走中に嘔吐する離れ業に及んで、早々に退散となった。大晦日から締め括り総括質疑で鍋を鱈腹つついた報いには違い無く、日頃旅先では便秘続きの父の消化機関も遂に破綻して下痢ピーに移行したが、大雪の中の新年初滑りもまた、一同には消化不良であったか。
i203.jpg  ところで待機スペースが拡がり何と無く殺風景にと思いきや、若かりし時分には兄弟揃って散々お世話になったスポンジボブのスクール案内が撤去されていたのである。ガーラには健在だったから岩原の地位が低下しているのか、よく見ればレストランからは券売機も消えており、要は人海戦術で充分捌ける程度の客足しか見込めないのだろう。
 リーマン・ショック以降もここだけはバブリーの縁を残していた東京都湯沢町もスノー・レジャーの地位低下には逆らえなくなったのか。折しも「私をスキーに連れてって」30周年でJRSKIのCMに再び登場した原田知世氏に「歌詞覚えてない」と突っ込まれて仕舞う程に、時は流れたのである。

i204.jpg  さて胃腸を壊した祐旭も寝たまま待機して臨んだのは「相棒」元旦スペシャルだったが、悪党ばかりの救い様の無い話しで、正月の割には些かエンターテイメント性に乏しかったのではないか。
 寧ろ翌二日の「都庁爆破」の方が荒唐無稽かつ視感溢れる展開だったものの、単純に楽しめた。ただ恐らく米同時多発テロをモチーフにしたのだろう2004年の作品をTBSは何故このタイミングで採り上げたのか。女性の"大池"都知事が善玉で、総理が悪い政治家の見本の如く悪役とは、果たして総選挙での希望の躍進を見越していたのではと読むのは穿ち過ぎだろうか。

12月31日(日) トキメキを運ぶよ  -育児 - パパ育児日記。-

i199.jpg  愈々受験まで一年、公資の冬季講習日程も嵩んで合間を縫っての湯沢も短期集中である。一行より更に一日遅れて父は昨夜到来し、大晦日は少しだけ足を伸ばしてガーラにやって来た。
 民営化後のJRによる数少ないドル箱リゾート施設であり、車両基地への回走線を利用して越後湯沢駅から新幹線車両が走行するが、博多南線同様に在来線扱いである。何と無く嘗てのザウスの様な屋内施設の印象があったが、湯沢を訪れ続けてはや十数年で初到来とは灯台もと暗しも窮まれりながら、勿論普通のスキー場であり、三年前、新高輪プリンスにて中西圭三氏の熱唱に接した「Choo-Choo Train」はキャンペーン・ソングでもあった。
i200.jpg  妻は本日はお役御免で引率は父のみだが、ゲレンデまではゴンドラで登り、今般もカフェテラス待機のスキー天国状態である。例年なら年賀状のコメント添えが佳境を迎えているがに、今年は手持ち無沙汰に読書が進み、断続的に食物を摂取して腹が膨れてくる。
 食べ盛りの息子達を早々11時過ぎには一旦呼び寄せ早めの昼食を経て午後の部に送りだしたが、豪雪吹き荒ぶ昨日とは打って変わってのスキー日和と思いきや、上窓部は俄かに強風激しくなり、リフトの遅延、休止もとアナウンスが流れ始めるや否や、結局12時を以て運航中止とは山の天気は侮れない。
 ただ一日券を買って仕舞ったので提携スキー場へと可岸を変えることも出来たのだが、元より19番ホールならぬゲレンデ後が目途であった父には早上がりは好都合で、下りゴンドラの大混雑こそ想定外だったが、まだ人気も疎らな大浴場へと向かう。温泉自体はスキー場らしい小さな湯船とはいえ、わざわざ持参した真冬の水着が功を奏して温水プールへと繰り出し、雪見の露天ジャグジーは一興であった。

i201.jpg  総合司会の内村氏が旨く場を繋いでいたとはいえ、年々笑いの要素ばかりが増えていく紅白。NHK仕様に毒が削がれた頃に出番が回って来るので、昨年のピコ氏同様、紅白出場がピークアウトを裏打ちされている様で些か切ない。
 ただ公資が「今年を現す唄が無い」と看過した様に、一年を振り返る代名詞を最早唄に求めるのが難しく、笑芸を以て代替せざるを得ない証しでもあろう。  勿論、こちらが年を取ったからには違いないものの、TOSHI氏の自虐ギャグとYOSHIKI氏の首振りのX JAPANだけが妙に印象的で、今更「CAN YOU CELEBRATE?」は唄い難いのかも知れないが、安室氏も「Hero」で引退では些か国営色が強過ぎたろう。
 前日のレコ大も還暦間近のピンクレディーの奮闘振りには感服したが、AKBから五年を経てなお乃木坂とは、この間流行歌の世界は螺旋階段を足踏みし続けていたに等しい。郵政民営化審議に寄せた小泉総理のコメント「根比べですね。コンクラーベでなくて」を想起させる曲名は当然狙ったものだろうが、こちらも欅坂とともにエンターテイメントとしてのダンスには敬意を払って然るべきとしてなお、楽曲が世に連れているかには疑問が残るのである。
 演歌の大御所が挙って卒業し、ゆずの大トリに至るまで消化不良の年末歌謡曲事情であった。

12月28日(木) 時にまかせて

i198.jpg  日程上は昨日が最終出社で今日は休暇扱いだが、積み残しの町田まで遠征するお役目をこの日に充て、阿佐ヶ谷を経由して自走し、仕事納めとなった。
 直接距離からすればこどもの国に至近とはいえ、県境を超えるからか幼少時の青葉台在住者にも町田は馴染みが薄い。実際走っていると再三東京・神奈川を往来することになるが、この期を利用して近隣三軒のブックオフを巡り政治と野球本を大量に仕入れて御用収めとした。

 さて平成29年を振り返ってみると、本年は色々な節目が到来した年であった。取り分け前半戦は同僚の試験である。愈々佳境に入ったのは昨年来だが、謂わば2010年代初頭からの積年の課題が漸く大団円を迎えたことになる。元より四月までは会食の合間を縫って連日深夜まで"シケタイ"状態が続き、いざサクラサクの一報には感慨一入であった。おかげで6月半ばからの3ヶ月はひとり立ち状態となり、幸い夏場は比較的余裕があるとはいえ、今更ながらにパーティー券処理の実務に習熟したりと、改めて自らの職務を見直すのには良い機会となったろうか。と優雅に回顧出来るのは現職議員が遠い目をして落選時を想い起こす様なもので、往時は矢鱈と独り言ばかり増えていたのだが。
i205.jpg  しかし首を長くして待っていた同僚が帰って来る、まさにその週末に俄かに解散報道が溢れ、絶妙のタイミングで秋の陣は総選挙一色となったのが本年のハイライト2であったろう。衆参併せて思い切り国政選挙に携わるのは六度目になるが、全国行脚のお付きばかりに奔走した従来に対し、首都圏近郊と愛知に特化し、平選手兼任ながら曲がりなりにもコントロール・タワー役に就き得たのは新たな展開だった。
 ただ所与の結果に到達したとは言い難いので、国政選のエアポケットとなる来年以降に課題を残したというところだが、考えてみれば地方選の割には大騒ぎした都議選の記憶が消滅する程に、ジェットコースターの如く上下しながら全体としては鼠一匹に終わった総選挙とともに今年は暮れ、残り2ヶ月は流して仕舞った感が強い。
 家庭的には勿論、父の死である。1月までは自ら運転してゴルフに勤しんでいたのだから、高齢者はひと度体調を崩すと文字通り致命傷になりかねない、という事例を切実に目の当たりにしたと言える。恐らく急な展開に本人が一番驚いていただろうが、以て銘すべしである。
 何方様も今年も有り難う御座いました。来年は如何なる年になるのでしょうか。

12月26日(火) 酔い痴れず、やがて哀しき  -政治・経済 - 自衛隊/JSDF-

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 食べ納め、今日で本年の宴席もオーラスである。先週は熟成肉を鱈腹賞味して満腹中枢を麻痺させていたが、このところ頓に痛感するのはアルコール耐性の凋落であろう。
 嘗ては記憶が欠落するに至ってから肝臓が赤信号を発していたのが、徐々に酔い痴れる前にアルコール分解力が先に悲鳴を挙げ、平たく言えば「酔う前に吐く」状態で定着していたところ、今度は酩酊の方が早出しされ、食べ始めて早々に酔いもすれば気持ちも悪くなるという、到底酒飲みとは言い難い症状に陥りつつある。
 ただその時点でケインズ主義者宜しく真水を増やしてアルコール摂取を控えることになるので、そこから後段は存外に長持ちしてピークアウトしない。だから傍目には酒に弱くなった様には見えないのだろうし、酔う前か、逆に酔いも覚めつつある時分かを別とすれば、嘔吐して分解出来ないアルコールをそのまま排出している行為自体は代わり映えしないのだが。

i197.jpg  遂にヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が空母に改修されるという。勿論、FC35Bの様な艦載機導入を前提としているが必要となり、コスト的に垂直離着陸は原則行わないとは言ってもパイロットの追加訓練は必定である。
 単艦でも攻撃能力を備えているひゅうが(写真は2011年撮影)型に対し、いずも型は丸裸だからミサイル護衛艦1、通常2との4艦編成も見直しが必要かも知れず、一朝一夕に空母が発艦する訳ではない。
 ただひゅうが型に比しても約1.4倍の基準排水量を有し、建造時から転用の噂は絶えなかったとはいえ、ひと昔前なら蜂の巣をつついた様な大騒ぎになりそうなところ、何と無く既定路線の如くにコンセンサスが図られているのは、わが国が成熟したと言うよりは半島への危機意識の強さの反映であろう。時間は掛かったとしても少なくとも姿勢を示すだけでも抑止力たり得るだろうから、機敏かつ望ましい対応である。
 現時点で政府は公式には是認していないが、次期中期防にて具体化するとしても、問題はいずもがドック入りする間の対応であろう。いずもが五年を擁しているので物理的には間に合わないが、同じく姿勢を示すという意味でも次期DDV建造を遡上に載せるべきではないか。果たして周防か安芸か、因幡ではないですね、と茶化している場合ではない。
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