コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

7月4日(火) 大きいことはいいことだ  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h951.jpg  確かに過去にも派閥の合併には、角福戦争における福田支持の各集団を統合した、現在の清和会の前身たる八日会や、山崎派の独立した旧中曽根派と清和会から別れた亀井グループが対等合併した志師会という実例がある。
 だから新・麻生派「志公会」も元号選定の如くに過去例と文字の重複を避けるという観点からは些か意外な命名ではあったし、八個師団の派閥第一世代から継承されてきた旧三木派の終焉という点に注目が集まってはいるものの、前例が何れも総裁選を契機としていることに鑑みれば、今回もまた単に数の論理を追う為の拡大と片付けることは出来ないだろう。
 元より都議選後たる日程は勘案したろうが、大敗を織り込んでいた訳では無かるまくとも、このタイミングではどうしても「次」を意識した策動に映らざるを得まい。
 だからこそ麻生氏の復辟が否定される訳では無いが、明確な総裁候補を抱える陣営としてはより慎重な対応が求められる局面に、「宏池会60周年シンポジウム」とは余りに時宜を得た企画であったろう。
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有隣会(6/16)
 経済成長と格差の是正、競争と協調は二律背反とは言い過ぎだとしても競合する概念には他ならない。現政権の嗜好が前者が比較優位にあるとすれば、小説吉田学校史観における保守本流たる宏池会は中道、リベラルに近いとされ、自由民主党が長年政権を維持してきた生活の智恵、疑似政権交替を可能にするチェンジ・オブ・ペースのもうひとつの雄としては最適との連想は容易に想起されよう。
 そこまで生臭く思考を巡らせずとも、少なくともシンポジウムでも語られた様に常に代替の選択肢を提起する意義は誰しも否定し得ないし、それを大平元総理の「楕円の哲学」を以て表象するのは実に巧みである。即ち同じく大平氏の掲げた「田園都市構想」の先達としての渋沢栄一氏の末裔と、多様性の一類型たる「女性の品格」をパネリストに並べる絵柄もまた秀逸であろう。
 そして時を同じくして、もうひとつの保守本流たる平成研究会の30周年が、敢えて「経世会」を看板に掲げて行われたのも符号するが如くに見えてくる。
 一部が志公会に合流した、宏池会の正当な系譜のひとつたる有隣会と近未来研究会の連衡も囁かれる中、良くも悪くも来年に向けて一挙に物事が動き出した観がある。政治の安定は言う迄も無く肝要に他ならないが、このダイナミズムもまた政権政党の強味ではないか。

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