コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

10月15日(土) クロノスの微笑み  -ビジネス - ビジネス-

h716.jpg  子供とお出掛けシリーズも中学生となると知識の習得に結び付く様なとネットも漁ってみるが、昨今流行りの工場見学の大半は平日のみで偶に土日稼働のそれは概ね数ヵ月先まで満員御礼が続いている。
 従って既に竣工から三年を経て休日に視察の空きがチラホラ現れたからには違いないが、兎角"ロヂ"と蔑まれるわが方の輜重兵の5分の霊が物流への共感を喚起した結果が、羽田クロノゲートへと導かれたとも言える。
 羽田の守護神、穴守稲荷に程近い立地は陸海空の結接点であり、わが国最大の宅急便のハブ、分別基地であると同時にヤマト運輸の宣材拠点を兼ねている。
 高速のコンベアに載せられた荷物は、ベルトが区切られた「セル」の差配で地域毎に分別され各地の拠点へと主には陸路で運ばれていく。
 ベルト相互の合流・分配における速度や荷物を押し出す為の傾斜の微妙な自動調整が技術の魅せ所であり、物流にこそ当面最も求められる自動運転は矢張り自動車単体に留まらず路側の対応が必要とのメタファと受け止めるのは些か思想が偏っていようか。よく見ると処々小さな荷物はセル間に挟まったりもしているが、荷物は物を言わないので事後的な修整の許容範囲であれば過度の厳密なシステムは必要無いのだろう。
h718.jpg  大阪にも同様のシステムを配備すれば関西圏までの当日配送が可能になるとの解説だが、狭い日本をそこまで急ぐべきかの是非は別として物流産業はまだまだ飛躍の余地があり、引いてはサービス業のインフラ・パッケージとしてシステム輸出の大きなタマたり得るのであろう。
 人の姿が疎らなのは、実は非公開領域に押し込められた従僕が蠢いているのではないかと邪推するのは労働集約的な先入観の為せる業であり、原始的な仕分けも機械に代替されつつある証佐たろう。
 顧客に直接結び付くスポークの部分は人海戦術に頼らざるを得ず、だからこそ顧客から連絡しない限り再配達に現れない日本郵政よりも使い勝手がよいのだが、最終消費財同様に目に見える行程が多い分、老若男女を問わずPRには適しており、3Kイメージの払拭は業界の地井向上を促し、拠点における自動化と相俟って生産性の向上に寄与しよう。元より単純労働の雇用の受け皿機能は低下しようが。
h717.jpg  新機事業の解説もあり、壊れたら新品が送られて来るソニー型の商慣習が定着する中で、恐らくは利幅も需要も小さいとはいえ、修理まで川下に委ねて仕舞う電機産業は庇を貸して母屋を取られないかと心配になったが、本予算並の母屋がおかゆ状態ではアウトソース可の部分は限り無く分離したいのだろう。寧ろ実物の流れを握っている物流の新たな強みが活かされたと肯定的に捉えるべきだろうか。
 撮影不可かつガラス越しばかりで隔靴掻痒感は否めないが、ネタバレにはなるが瞬間調光ガラスの早変わりで退屈そうな調整室が現れたりと、年少者へのエンターテインメントにも一応は配慮されているのでお薦めの逸品である。

 不慣れな地理に首都高を横浜方面に入ったため慌て降りて飲食を求めて彷徨えば鈴木町が現れる。発祥の地らしく味の素のうま味体験館に出会したが、日曜かつ夜半では当然二重に何も賞味出来ない。
 如何にも郊外型の複合ショッピングセンターの一角で腹を満たして帰路に付く。製造業務同様に物流もまた労務空間そのもののみならず周辺住環境の彩りが次たる課題なのかも知れない。

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