コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

7月30日(土) 今日は、キュランダ村を出発します  -海外情報 - オーストラリア-

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 明けて二日目はケアンズの誇る世界遺産、太古の熱帯雨林に包まれたキュランダ村に赴く。往路は立派なスキー場に舞い降りた様なスカイレールを称するゴンドラにて出陣し、中途乗替駅では巨大な樹木の聳える脇道を暫し練り歩く。
 遥か上空から山岳を俯瞰する構図は資源の有効活用に他ならないが、水辺を掻き分け到達する沖縄型のマングローブを想定していると、却って雄大に過ぎる分、有り難みが湧き辛い感もありミッツ氏ならば如何にコメントするだろうか。
 壮大な滝の眺望も待ち構えていても早々に過ぎ去り、安価なバス行程の方が逆に融通の効く場面もあったのかも知れないが、王道のツアーに身を委ねるのが正攻法なのだろう。
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 到着して肉とワニのスープに預った後は、オプションのうちコアラ撮影は昨日済ませたので、替わりにアボリジニ文化体験を選択した。コアラの如くに労働強化を訴えること無く投げ遣りにもならず、古来の風体を装う方々によるウーメラなる独自のカタパルト擬きを用いた槍投げを拝見し、次いでブーメランは自ら投擲する。更に樹木を繰り抜いた伝統管楽器のディジュリドゥはモンゴルのホーミーの如くにも響くが、トークボックス経由のロボットボイスを想像するのが容易かろう。
h603.jpg  さてメインは太平洋戦争期のArmyDuckによるジャングル巡りである。空港を超え郊外までの道程がラウンドアバウトだらけである様に、英国式の道路行政によりわが国同様の左側通行である中、米軍の置き土産たるこの水陸両用車は左ハンドルである。ガタガタと荒れ地を闊歩する間には青い蝶「ユリシス」を発見し、幸福が訪れる必要条件たる三度の邂逅をはや達成したところ、車両はそのまま沼地に突入した。
 残念ながら熱帯植物に少しとして知見が無いので宝の持ち腐れではあるものの、恐らくは南洋諸島を徒歩行軍したであろう帝国陸軍との彼我の差に思いを馳せざるを得ない。
h604.jpg  ここはRainforestation Nature Parkとして自然遊園に誂えられており子持ちのワラビーにも御目見えしたが、更に移動したキュランダ村本体では名物のアイスクリームこそ賞味したものの、コアラの親子に又してもカンガルー・ワラビーの二大巨頭に触れ合い、餌付けする以外は街全体が巨大な土産物屋の様相を呈している。
 動物愛玩嗜好の薄い父と全く路線の異なる息子達は、肌が気持ちよいと全うな感想を抱いていたが、確かに立派なカンガルーの皮も大量に店先に並んでいた。
h605.jpg  元よりワシントン条約には適合しているが、かく特産物に留まらず飲食に至るまで物価は寧ろわが国を上回る程で、JTBにおんぶに抱っこだから余計にではあっても行く先は須く観光地仕様であり、だからこそ至る処日本語が確実に通用するのも道理であろう。中国語表記もまたチラホラ見られるのはかの国の高所得者層の台頭を物語っていようが。
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 オーラスはキュランダ鉄道。鉱山への物資搬送のため艱難辛苦建設された高原列車が今や貴重な観光資源となり、ヘアピンカーブで車窓から車窓を眺める絵柄は長く「世界の車窓から」のオープニングを飾ったことは有名である。
 バロン滝を拝む中間駅では長く停車し、帰路はゆったり眺められるのが有り難い。折々のスポットではスピードを緩めて解説が入るが、流石にかのリポビタンDの「ファイト一発」の撮影が行われた吊り橋は日本人にしか理解出来ないので一瞬で通り過ぎる。そもそもケイン・コスギ氏をわざわざケアンズまで連れて来る時点でバブリーな香り満載であろう。
 乗り物酔いのある妻と公資は「目的地への移動を愉しむ発想が無い」と幾分懐疑的ではあったが、リゾートらしい札びらの叩き方だったのではなかろうか。
h608.jpg  オージービーフにカンガルーと豪州らしいシュラスコを賞味して今日も夜は更ける。

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