コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

11月1日(日) ゴー!ゴー! 若大将  -政治・経済 - 環境・資源・エネルギー-

h281.jpg  視察や子連れのお出掛けで富士スピードウェイツインリンクもてぎには遠征したものの、幼少時のスーパーカー・ブームの際に頻出したニキ・ラウダ選手の丸焼け姿に恐れを為した訳でもなかるまいが、一斉を風靡したF1ですらスクエアのテーマ曲以外はセナ選手の事故しか記憶に残っていない私にとって、ラリーとは全く異質の文化に他ならない。
 従って一時間に一本の豊橋停車のひかりから飯田線に乗り継いで遠路遥々愛知県は新城市まで赴いても他のレースとの比較は叶わないが、少なくとも目を丸くして驚くばかりの展開であったのは疑い無い。
h291.jpg  元より公共の大規模公園を活用した所謂「フェス」の流儀に街興しの要素を加味したら自動車の利活用に収斂する理屈は、愛知県の特性に鑑みれば頷ける。しかしながら一歩間違えれば凶器たり得る自動車をレース場の如く完全な隔離が不可能な不特定多数の集会に投入すれば、デング熱で代々木公園のイベントが中止に追い込まれる以上のリスクを内包しよう。勿論、安全には最大限配慮したとしても例えば年少者の行動は須く保護者が差配するなど自己責任の領域が拡大し、恐らくそれは警察行政の最も忌避する範疇に他ならない。
 ただ現実には訪れた元政府高官が飛び入りでトークショーに参画してモータースポーツ推進法について熱く語っていたりと、皮肉でも何でもなくゆるキャラグランプリ並のゆるさで時が刻まれている。要人であっても事務局からは最低限以上のケアはなく、スーツ姿でアテンドしているわが方が却って間抜けに映る程である。
h282.jpg  その筋では神の領域に奉られるレーサーの御仁も客寄せパンダ兼務を自認してところ狭しと観客に愛想を振り撒いておられ、詰まるところ自動車会社としてはこうした組織の論理発でない自然発生的なイベントを、有り体に言えば如何に糾合するかが、少子高齢化する成熟市場において単なる移動手段に留まらぬアミューズメントとしての自動車をプレイアップしていく重用な要素たろうと深く感じ入った。
 表彰式を終え園内を長駆斜断して再び飯田線の人となるが、単線には駅における擦れ違いによる時間調整が屡々訪れ、従って実距離以上に時間距離が莫大となる構造を実感する。確かに人里離れかつ丘陵地に存在する大公園だからこそ特段の騒音対策の必要性に迫られず、地域柄もイベント柄からも公共交通機関の利用は殆ど想定されていまい。
 即ち日常的な移動手段としての自動車の存在が不可欠たる地域においてエンターテインメント性を付加する手段は構築し得ても、利用そのものが非日常に限定される都市部で税負担や駐車料金という多大なコストを担ってなお自動車の保有を促す論理は、鉄腕アトムにおける原子力エネルギーに待つ迄も無く夢想から現実に回帰せざるを得なくなったモーターショーの姿からは導き得まい。
 自動車はまだモーレツからビューティフルへと昇華すべきか否かと足掻き続けている、国家の均衡ある発展をテーゼとした高度成長期の最期の落とし子なのかも知れない。

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