コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

10月8日(木) ボナとパルト  -旅行 - ヨーロッパ旅行記-

h241.jpg  最終日にして遂に朝の散策に赴く。宿泊のプチホテルもまた一階にオープン店舗を擁する旧くからの建造物だが、百年住宅が成立するのも地震の無い強固な地盤故だろう。思いのほかオペラ座が近く、散歩はあっという間に完結した。
 当初予定ではゆるりと土産物色だったが、メインゲストと示し併せてマニアックに軍事博物館詣を提唱してみる。アンバリッドに佇むそれは余りにも広大で、建家の中を迷いつつ向正面のナポレオン一世の墓碑から攻めるが、墓石が地下に安置してあるのは来訪者が須く頭を垂れる構造というのは本当だろうか。万世一系のわが国には王統が入り乱れあまつさえベルばらにもワンシーン、眥鋭き若き将校としてしか登場しないナポレオンが帝冠を抱いた事実からして想像に絶しようが、大阪城に赴いて秀吉の栄華に想いを馳せるのと同趣旨だろう。
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 思わずナポレオンのミニチュアまで購入して仕舞ったが、美術工芸には造詣が薄く結局ルーブル含めて美術館は全てパスしたにも拘わらず、定番コースから外れてオーラスに軍事博物館とは実に視察らしかろう。
 ただ結論から言えば肝心の展示は軍服ばかり、兵器はヴィシー政府の友国たる独逸のV2やら丸で第三帝国の見本市の様で、改めてかの国が敗戦国であることを思い知らされた。幸い韓国のそれの如くわが国への明快な敵愾心は窺えず、却って真珠湾同様、大日本帝国の最大版図が掲げられていたのは幾分誇らし気に映ったが、逆に言えばレジスタンスに忙しく一戦交えもしなかったわが国のコーナーまでも設けなければ広大なスペースが埋まらないのだろう。
 残念ながら時間切れで公共交通機関には遂ぞ搭乗叶わず、幼少時に階段を降りた瞬間に金切声が響き、視線の先に叫ぶ女性の傍らに刺されてぐったり座る男性と凶器を抱えたまま走り去る賊の、阿鼻叫喚の光景を垣間見た地下街の悪しき記憶は払拭されないままとなった。

h245.jpg  昼は又してもパワーランチで、道路局繋がりの某機器メーカーの現地支店長の方とはITSに相応しい人選と言うべきか。邦人一名で20名以上の現地スタッフを差配されているとは豪気であろう。小規模なりとはいえブックオフも佇む日本人街の一角にて最終日にして日本料理である。とはいえ前菜、魚、肉、デザートの仏仕様だが、仏人客で満席とは農産物の使途拡大に資するかは兔に角、わが国食文化への高評価と受け止めたい。
 その足で四人となった一行はギャラリーラファイエへと向かう。社費で贅沢三昧した罪滅ぼしでもなかるまいが、悩ましいのは会社への土産であり、不在の間の後衛としての御恩に応じて傾斜配分するためにも個数を用意しなければならない。
h246.jpg  既に聖エミリオンからは自家用含め六本のワインを空輸し、ボルドー名産のマカロン、カヌレは日保ちがしないため空港にて見た目がマカロン擬きの砂糖を調達しているが、栗ベースのペーストやらチョコレートやらを積み増す。加えて小綺麗と評判のエコバッグを求めてスーパー・モノプリまで足を伸ばし、丸でサンプルを持ち帰る行商人の如くに在庫を一掃しそうな勢いで仕入れ、案内戴いた支社長様に別れを告げてスーツケースをピックアップしてなお空港でお買い物とは実にサラリーマンっぽい。成田・羽田の豪華絢爛な免税店を見慣れた口には余りに貧相で面食らったが、昨今の円安で些か効用が鈍ったとはいえブランド品は本店で買うことに意義があるという観光大国の矜持たろうか。
 行きに映画を見過ぎたので帰路は少し退屈だったが、流石に食べ厭きた肉はスルーし全日空のラーメンとうどんを堪能して長旅を終える。帰路は王様にあらず窓側だったが、到着すればはや金曜日。ゆっくりと休もう、何方様もお疲れ様でした。

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