コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

5月20日(水) 哀しい色やね  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h55.jpg  詰まるところスコットランド国民党の躍進と保守党の単独過半数を両立させた英国総選挙は、わが国の二度に亘るそれを凝縮させた様な結末ではなかったか。
 元より維新の会は地域政党とは言えないが、与党の数を補う補完勢力に擬制されたという意味で大阪とスコットランドは二重映しになるし、住民投票に敗北した点も状況を一にしている。
 ただ独立を一義とする国民党が再戦への糧として総選挙における一定の勝利を獲得したのに対し、維新の住民投票敗北が事実上の白旗を意味することになったのは、二度の総選挙で有形無形の期待権を消化したという物理的要因以上に、果たして彼等の目標が大阪都の実現なのか或いはそれを梃子とした政権の獲得であるのかが判然としない実相を大阪市民に洞察されたからではなかったか。
 キージンガー大連立内閣における独社会民主党の様に、果た又小沢一郎代表の民主党が福田大連立への参画を志向した様に、政権を担った経験則の無い政党が先ず第一党でない与党入りを目指すのは現実的な対応であり、維新が自由民主党に対抗しての政権交代を主眼に置かなかったとしても批難される謂れは無い。しかしながら過半数の補完に留まらず、改憲に資する総議席の三分の二を充足させるというもうひとつの低いハードルが存在しただけにより与党と野党の中間に位置する"ゆ党"的な色合いを濃くさせ、結果的にその立ち位置が住民投票にも響く悪循環を招いたとも言えよう。
 嘗て中選挙区時代には保守系無所属の追加公認という議員の新陳代謝を促す自由民主党の知恵があり、政治的な危機に際しては社会主義政党に議席が零れる歯止め、保守の受け皿として新自由クラブが生まれ、更に政権交代すら具現化した日本新党は小選挙区制度とともに後年の保守二大政党制を導いた。
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2013年党パーティーにて
 維新の影響力の源泉が大阪にあるのは疑い無いが、河野洋平・田川誠一というスター政治家の居た新自クの神奈川が十年の命脈を保ったのに対し、日本新党~新進党から自民党への帰参者が後を絶たなかったのは恐らくは系列の県議・市議らが真っ先に出戻りを余儀無くされ、その組織に支えられる国会議員に選択の余地は無かったが故だろう。
 維新が圧倒的な勢力を誇るだけに感情的な軋轢を置けば府議・市議は支持層を一にする自民に回帰するのは容易であり、だからこそ維新は残された期日の中で野党結集の主導権を握りもう一度二大政党制の一方の雄たる夢を描くか、或いは民主の左派を切り捨て失礼な物言いながらともに脱出ロケットに乗って政権の一翼に闖入するのかを峻別しなければなるまい。
 それが出来なければ又しても保守のウイング拡大への一過性の寄与を果たした新党群のひとつにカウントされ、歴史に埋没する運命が待っている。タイムリミットが橋下「市長」の今年中なのか、来夏の参院選にウルトラCを駆使して改憲まで或いは次期総選挙まで猶予を預かるのか、そしてその舵取りは果たして誰に委ねられるのだろうか。

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