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物流の主役が鉄道から自動車へとシフトするに連れ、国鉄の有した膨大な貨物ヤードは莫大な赤字の穴埋めには雀の涙ではあっても続々と売却され、嘗ては中央線の起点だった飯田町もJR貨物本社を含む複合オフィス兼ホテルへと変貌した。
同様に本来は自動車における首都圏三環状と等しく貨物列車の都市部スルーパスを企図した南武・京葉両線も旅客利用が主体となり、遂には山手貨物線もが複数の踏切を維持したままで埼京線に転用されたが、成田エクスプレスや湘南新宿ラインとなると明確に京成や東急といった民鉄との競争を意識した経営判断が伺える。

にも拘わらず敢えて巨額の投資を具現したのは品川との直結が最大の主旨だろう。JR東海のリニアの起点に塩を送る形となるのは忸怩たるものがあったとしても、首都圏北部から山手線新駅を含めた品川近隣の再開発への集客を図り、一方で羽田アクセス新線を以て京急に対抗する経営戦略の一貫ではなかったか。

ルーフバルコニーで雨晒しになっていた鯉幟は幸い盾と化した吹き流しこそ見るも無惨な荒れ放題だったが、鯉達は体裁を保っており何とか撮影に供した。多忙な祐旭の勉学の合間をぬって菖蒲湯にも浸ったのは来年二月に向け「勝負」たる願掛けも兼ねての趣旨か。モザイク付きでお届けします。