コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

5月2日(日) 新劇の巨人、再び  -アイドル・芸能 - 舞台・ミュージカル-

 十年ひと昔とは言い得て妙で往時、黄金週間は公式行事として外遊であったが、堅気の企業人に回帰してからは同じ外遊でも学校日程上、家族旅行は夏に限られている。従って真冬に続いて湯沢に逗留した時期もあったが、概ね黄金週間は単発の御出掛けシリーズの糾合に留まるのが定番だったろう。
 寧ろ大坂・京都に羽根を伸ばした昨年が異例であり、それはサピックスのGS特訓漬けとなる今年の祐旭を見越しての対応に他ならない。即ち父にとっては怠惰な五連休が待ち受けていることになる。

h22.jpg  それに先立ち日頃家庭学習の指導に奮闘する妻とともに昨日は観劇に赴いた。思えば昨年も昭和の日に池袋に出没しているからこちらも定番に近いが、義父母に留守居役をお願い出来るのも黄金週間の為せる業とも言えよう。
 下北沢駅は既に二年前に都市変遷評論家としてその著しき変貌振りを賞味しているが、緑地帯兼遊歩道として整備される小田急地上廃線跡も建設中の地下二階緩行線の進捗待ちか特段の変化は見受けられないし、幸い鉄路は近代化されても雑多な街並みにはビルの谷間を抜けて本多劇場へと到達する。
 嘗てNODAMAPの舞台で恐らくはアドリブだったのだろう野田英樹氏が加藤健一氏の名を、顔の大きな人物の代名詞として用いていた記憶があるが、本物を目の当たりにするのは初めてである。
h21.jpg  勿論、歌舞伎役者ならば兎も角、400席に満たない劇場では幾ら巨顔でも客演の風間杜夫氏と著しい差異は認められないし、外国劇の翻案を「新劇」たるジャンルとして認識するのも最早一定層に限られよう。確かに再演の「バカのカベ」は解り易い笑いで安定した内容だったが、辺りを見渡せば明らかにここ下北沢を練り歩く世代とはかけ離れた年配者に占められており、固定客頼みの様相は否めまい。
 黄金週間明けには地方巡業に回られる様だが、親子相携えての劇団運営も決して楽では無かろう。そう思うと笑いとペーソスを携えた人情喜劇の有り様も現実とオーバーラップしてくるし、より乾いた笑いが席巻する中で最早新劇そのものが寅さんばりとは言い過ぎであっても、オールドスタイルの域に入りつつあるとも受け止められようか。

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