コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

1月5日(月) 少し熟して、長~く熟して  -音楽 - J−POP-

g922.jpg  今では半ば死語に近いが嘗てAdlut Oriented Rock=AORなる音楽ジャンルが存在した。概ねハードロックに対しより主旋律が明確で、弦や管による装飾も可とした"大人向け"のロックを示すとされるが、昨今新旧織り混ぜたコンピレーション・アルバムが大量に現れ新たな潮流と化しつつある「ライトメロウ」がその後身に当たるとの解釈が施されている。
 ただ模範例が山下達郎氏であったとしても、発掘されたso niceの「光速道路」が往事、達郎/シュガーベイブ・フリークを唸らせたのはよく理解出来るが、改めてアルバムを購入してみると矢張り経年による旧さは隠しようも無い。
g936.jpg  或いは竹内まりや氏自体は新人賞の西内まりや氏と並んでレコード大賞アルバム賞に輝く程に現役バリバリであっても、氏のアイドル時代の佳曲「September」の作者である林哲司氏の復刻アルバムは歌唱力が著しく物足りない。そもそも村田和人、安部恭弘といった還暦前後の男性陣は、シンガー・ソングライターとしてフロントに立つには華に欠けるが故に半ば職業作曲家を主戦場への転向を余儀なくされたのかも知れないが、現代の耳を傾ければ四畳半と迄は言うまいが些か叙情フォーク臭さを引き摺っており、ユーミンや山下夫妻ら「ニューミュージック」の波に乗り切れず、発掘対象に留まった理屈も理解されよう。
 人脈的に交差するYMO周辺も既にほぼ網羅している細野/ティン・パン系から更に敷衍拡大してわざわざタワーレコード限定の高橋ユキヒロ氏プロデュースのラジを四枚も買い込んでみたが、坂本龍一氏の奏でるエレピの音色にカクトウギ・セッション的な古き良きフュージョンの香りは味わえたが、それがメロウなのかと問われればストレートには結び付き難い。
 畢竟、感受性高き若かりし日に耳馴染まず、熟してからでは遅すぎるということか。

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