コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

11月17日(月) 走れメロス  -政治・経済 - 衆議院選挙-

 日頃は永田町との関わりなど末端の東京探題の極一部に限られる地方製造業において、このタイミングで朝夕二本も政治に纏わる社内会議が設営されていたのは、勿論風を予感した訳ではなく単なる偶然に過ぎない。
 ただ滋賀知事選の逆転負けで首長三連敗が現実の与件として浮かび上がった時点で、大義名分として弱過ぎると指弾されながらも意図的に解散を試みるならば消費増税の延期を問う以外に無いと主張してきたし、つい10日程前、まだそよ風も吹かない段階の政局見通しに自ら「沖縄知事選に敗北すれば消費増税の判断にも影響」と核心を避けながら言及していたのは、もしかしたら無意識の内にそれを予感していたのかも知れない。
 勿論、同じ文面に総選挙見通しでは「本年末ならば政治とカネが争点」と如何にも可能性を低く見積もっていたのだから到底事前準備に及ぶべくも無く、いざ蓋が開きそうになってみると党首討論からトントン拍子で選挙に至った二年前も唐突感はあったものの、「近いうち」発言の当否を問う以前に危険水域たる三年を超えた夏の時点で最低限のキックオフの火蓋が切られていたことに、改めて記録を紐解いてみて愕然とする。
 それでも幸か不幸か前回の経験則から概ねの段取りは一瞬にして脳内に描かれ、ただ残念ながら関係者の顔触れが一新されているが為にその絵柄は以心伝心では共有されず、先ず可視化して周囲の理解から着手しなければならず、加えて同じ末端事務役でも前回は組織としての意志決定や地方製造業たる根拠地の別部隊との連動といった上部構造は上官が担い、自らはツールの整備や訪問のロジスティクスといった下部構造の取りまとめ役に過ぎなかったのに対し、今般はその双方を担わなければとの推測のもとに、エンジンを噴かす暇も無く冒頭からひとりフルスピードでの滑走を余儀無くされた。
g878.jpg  恰も永田町の住人かの如く選挙を迎えれば血涌き肉踊ると揶揄とも後ろ指とも付かない周囲の視線を浴びてなお、ハイテンションを保たなければ末端窓口が高らかに笛を吹いても誰も踊って呉れないとの自覚に依居する孤独なスタートラインである。
 夕刻の打ち合わせを終え帰路に着く名古屋駅では業界団体主催の税制改革を唱える演説が行われていたが、そもそも消費増税が延期されれば凡ゆる税制は御破算にして年末に向けた戦術を組み直さなければならない。勿論、当事者も重々それを認識してなお今更壇上を去ることも能わないのだろうが、皮肉にもその絵柄は最早早すぎる事前運動にしか映らない。
 この選挙は経済界に、自動車産業に、そして詰まるところ私個人に何を齋すのだろうか。或いは何を喪わしめるのだろうか。

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