コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

7月22日(火) Rock'n Fish  -海外情報 - 世界遺産-

g695.jpg  パラオ第二のホテル、マラカル島はロイヤル・パラオ・リゾートから船出する三日目、結局華氏百度を超えた祐旭は養生、妻はその付き添いを余儀無くされ、文字通りの二人旅である。
g696.jpg 先ずはロックアイランドに囲まれ、事実上外洋と切り離された入江に浸食されたそのロック、即ち石灰岩が沈殿し海水までが乳白色と化したミルキーウェイにやって来た。美肌効果抜群で化粧品化もされている白泥を全身に塗りたくり山海塾の如く、怪奇大作戦第三話の如く白い顔、白い人に身を窶し、そのまま海で洗い落とす。海水の透明度で名高いパラオにして混濁を売りにした、これも定番に他ならない。
 冒頭、船首に腰を据えたおかげで疾走するボートのジェットコースター宜しき激しい上下動に落涙滂沱していた公資も、最後尾に移り禿頭のガイド氏の講釈師の如く巧みな話術に笑顔を取り戻し、再び滑走して訪れる先はロングビーチであった。
 元来発祥元にはなっても通過するだけだった台風の直撃に見舞われたりと、ここパラオにおいても温暖化の影響は顕著で、砂が拡散して干潮時に大海原に忽然と表れるロングビーチの御尊顔を拝することも年間数十日にまで落ち込み、深刻な観光資源の滅失が憂えられている。幸福にも快晴のこの日は砂浜沿いに停泊したボートを下船した一行が一斉に徒歩揚陸に臨む、ノルマンディー上陸が如き絵柄が具現した。
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 事前の予報では須く雨と八甲田に佇む神田大尉の如く悲愴な決意を抱いての渡航だったが、実態はパラオに天気予報は無いも同然で雨季はスコール含みで常雨表示になることを赴いて初めて知覚した。勿論、着島前日も帰国日も悪天のなかわが方の旅路のみほぼ晴天続きだったのだから僥倖に違いなかったが。
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オーラスのシュノーケリングは撮影者がお疲れ君
 これも定番の砂浜をジャンプする情景を収めて更に南下、わが国治世以前に独国がリン鉱石の移送のために珊瑚環礁を掘削して外洋への回廊としたジャーマン・チャネルを拝む。ここまで来れば先の大戦の激戦地となったペリリュー島も目と鼻の先だが残念ながら踵を返し、次はジェリーフィッシュ・レイクだから盛り沢山さもここに極まれりである。
 マカラカル島の山岳を登り下りして内海に辿り着けば、外洋から切り離されたが為に毒性を失った、うようよと気持ち悪い位に彷徨う海月達との邂逅が待っている。かく大量だと有り難みも薄れかねないが、最早塩湖自体が黄色く発光した様な独特の光景は壮観以外の言葉を喪うではないか。
 ロックアイランドの等しく無人島のその名もイノキアイランドにて昼食に預かり、温泉の様に温められた内海では女子高生宜しく父子の自己録りに勤しみ、小型一眼の広角度合いを再認識した。
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 午後に至り再びのシュノーケリングはメッカとも言うべき、パラダイス・コーナーだが既に疲労困憊、公資にすら泳ぎ置き去りにされかねない。殿を務める筈の現地女性が付きっ切りかつビート板を与えられひとりサポートに預かっている始末では優雅に魚を眺める余裕も失せ、命辛々ボートに帰還した。

 幸便にも帰路はホテル桟橋に直接乗り付け宿泊に大枚を叩いたが故の優越感とともに、部屋までの足の運びも短絡される。
 片肺飛行に陥ったのは痛恨の極みだが、これも旅のひと幕、想い出と記憶する他あるまい。丸半日寝リゾートで何とか回復した祐旭も合流し、ホテル域内の広大な池における亀とエイの餌付けは漸く一家四人に復帰。高台のレストラン・エリライからライトアップされた日本橋を遠く眼下に眺めて長い一日に終わりを告げた。

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