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板橋に居を据えて何するものぞと言う勿れ、三田線開闢時からの湧水を石神井川へと放流するにあたって旧水路を人工的に整備した氷川釣堀公園なるマニアックな施設が鎮座在しているのだから、まだまだ帝都巡りの種は尽きないし、これもひとつの御縁に違いない。
残念ながら釣りに関する知識・経験に全く乏しい上に、恐らくはそれが最たる要因たろう、極度の虫嫌いで餌付けなど試み得るべくもない役立たずの父だが、幟でない本物の鯉には習性もあるのか、適度に放流され群れなしているにも拘わらず子供達の竿はピクリとも反応しない。
先ず祐旭から飽きの気配が訪れてきたが、周囲を見渡せばキャッチ&リリース故に針を抜く作業にもひと苦労で、再び小雨がパラ付き始める中、長足の長に秀でる義父の僅かな釣果のみにてお開きとなった。
鯉は盲目、ではなかった様で。