コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

12月21日(土) アコースティックYMO  -音楽 - Yellow Magic Orchestra (YMO)-

g528.jpg  World Happinessにひと区切りを付けた代替と言うべきか、細野・高橋両氏のスケッチ・ショウに坂本氏が加わったHASとしての再々結成に範を採ったのか、今般は細野・坂本という現役時代の確執の伝えられた二人が看板という捻り技である。
 冒頭、細野さんのギターに教授が如何にも練習しましたという感じで合わせる「恋は桃色」で期待を持たせるが、ゲスト・ギターの伊藤ゴロー氏には申し訳ないものの細野さんから教授へと主役の入れ替えも経てのボサノバ3曲は幾分退屈と言わざるを得ない。曲層からしてここら辺りでは座りたいところだが、寿司詰めのアリーナに立ちっ放しでは労苦も倍化されよう。
 更に教授単独の「TANGO」ではピアノ・コンサートと変わらないし、教授の御気に入りなのだろうゲストの青葉市子氏のヘタウマ的な歌唱も正直不可解な人選だった。定番の「美貌の青空」は兎も角、「Perspective」でYMOフリークに配慮したのはサービス精神の現れかも知れないが。ユザーン氏のコメントが笑いを誘いほのぼのとした雰囲気を醸し出しており、肝心のタブラは本来もっと音数の少ない楽曲向きの楽器だろうが、World Happinessでもサポート・メンバーのひとりは音の隙間を埋めるのが役割だったから、内耳に明確に知覚されなくとも奏演には貢献しているのだろう。
g529.jpg  漸く「日本の人」で8曲振りにタイトルの二人が揃うと続いてお待ちかねのユキヒロ氏登場である。考えてみれば判り易い選択というか、既に「再生」の時代から三人でアコースティックというプランは再三遡上に上ったと聞くし、実際World Happinessの仰々しいアレンジ以上に聴衆も求めていただろうか、ドンピシャリの「チベタン・ダンス」には素直に感激する。次の「放射能」こそ蛇足と言わざるを得ないが、これも想定の範囲内とはいえ、12年振りイエローマジック・ショー以来のほぼ三人だけの生演奏に等しい「雷電」も感涙に咽ぶものだったろう。
 ただ残念ながら初期のライブ同様に教授の演奏負担が大き過ぎるのは明らかで、更にキーボーディストもひとりとあらばこの辺りの楽曲が限界で、大仰にアコースティックYMOを名乗ってのワンステージ賄うのは難しい現実も伺える。
 アンコールも細野さんの「Smile」に皆が音を乗せた形で大満足には至らなくとも程々の案配ではなかっか。EX THEATER ROPPONGIの 落しに相応しい大物をという思惑は理解出来ても、高い年齢層に鑑みればオールスタンディング主体は会場選択を間違えたのではなかろうか。それでも次回はこのパターンでの「新曲」をと期待するのはファン気質というものか。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kayukawa.blog41.fc2.com/tb.php/2975-e15824b2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad