コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

10月15日(火) 世にも悲惨な物語

g452.jpg  本来なら晴れがましい、臨海副都心ビッグサイトに居を移しての実質的なITS世界大会初日であったが、結論から言えば世にも悲惨な物語であった。
 本日からは実際に最新技術の実証から実用段階のデモンストレーション走行が始まり、臨時国会開会日と重なった為にダウンサイジングされたものの午前中には議員試乗が予定されていた。従って今日もまた導線確認に始まる一日だったが、実際には片時も携帯電話が離せず、同僚の後を追って試乗車の発車口に辿り着いても帰路に迷子になっていては到底ご案内は務まらない。
 考えてみれば昨日アテンドに専念出来たのは祝日故通常業務から解放されていた為で、台風という不如意な状勢も幹部の御沙汰も朝令朝改の中、千手観音の如くに多数調整事を同時並行にこなしながら客も迎えようとは自らのキャパシティの過剰見積りを問われても致し方無い。だからと言って端から会社で後衛に回っていればとの後講釈は道理ではあるが、昼のブース「テープカット」たるメインエベントにはアテンダーたる役員の更に随員という必須項目が控えていたから、移動時間を挟んでいたら肝心の調整も追い付かなかったろう。
 しかしながらその昼の接遇も要人の回遊を迎えてなお各ブースは知らん振りでは立つ瀬が無い。実際には電話に忙殺されていたとはいえ確かに朝から現地に張り詰めていたのだから、ひと言最終確認すればこの事態を未然に防げたのではないかという悔恨は、トランキライザーたる秘書は一義的に全ての責任を負わなければならない、郵便ポストが赤いのもという便法だけでは済まされない自らの落ち度に、少なくとも幾ばくかは帰因しているのも否めない。
 項垂れて会社に戻れば不首尾に終わった調整事の挽回工作が頭越しに進められそうになっており、議員会館に重い荷物の運び屋をしながら自らの存在意義を自問自答して宴席へと向かう孤独な結末であった。

 幸か不幸か天候不良で早々の帰着が見込まれていたので、夜が白むまでは大袈裟だが帰宅後の約三時間、速射砲の如く妻に窮状を訴える。
 元社員であるから一定の土地勘こそあれ、愚痴の聞き役になって呉れる妻の有り難みに改めて感謝し、大分と心平かになって眠りに就く。曇る日あらばきっと照る日も訪れよう。

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