コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

8月23日(金) 水兵Liebe  -政治・経済 - 経済-

g380.jpg  福岡を訪れるのは既に二桁を越えているものの、存外にタイトかつ拘束されたスケジュールが多く、学生時代に今は亡き鬼頭クラウン元監督に打撃指導されたのと、出向時代に門司への途上、大宰府に御詣りしたのを除けば、嘗ては純然たる出来レースの懇談会に耳を傾ける必要すらなく傍らで眠りこけ、昨今は関連企業の訪問に終始している。
 だから議員随行にて水素関連施設の視察たる今般は久々に野次馬根性的な知識欲を満たす得難い契機に違いない。水素をエネルギー源とする燃料電池は古くからその原理こそ知られており、現に化石燃料の活用が制限される宇宙空間では早くから実用化が進んでいたが、21世紀を迎える時分の最初のブーム以降、一旦は忘れられた存在に追いやられながら再び脚光を浴びつつある。それは勿論水素貯蔵や電池スタック技術の大幅な進化にも由来しようが、鳴り物入りで登場した電気自動車が航続距離の課題に躍進が見込まれず、その伸び悩みが燃料電池に目を向けさせた側面も決して否定は出来ない。
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 元より技術者ではないから、水素利用の材料研究から燃料電池そのもの、更に実用製品の試験研究と揺り籠から墓場まで一貫したわが国有数の「伊都」水素村を眼前にして、成る程市街地からも引いては空港、港湾からも至近な好立地にしてインドにて訪れたインフォシス社の如く職住近接を超え、キャンパスという名のひとつのコミュニティが形成されていることには大いに感銘を受けても、肝心の水素には太陽光で電気分解した水から水素を取り出し、その水素から再び電気を生み出すという恰も錬金術の如く模擬実験(上写真)以外には、熱心に大層な実験施設に案内され続けても申し訳ないことに消化不良の極みである。
g384.jpg  ただ所詮実業とは縁遠い我々の世界は耳学問で得た知識を糧に他者に影響力を行使するに他は無く、例えば規制改革ひとつにしてもその際に講釈師ではないが「見てきた様に」物を言うのと、実際に「見て来た」のとで説得力に差異が生ずるのは当然であろう。インフラ整備なじめ未だ緒に着いたばかりではあるものの資源小国たるわが国の切り札になるやも知れぬ水素技術への見聞を高める機会を与えて戴いたことに、心より感謝したい。

 早朝羽田を発ち夕刻までコンベア式の視察とハードな行程だったが、川沿いの建屋で水炊きに舌鼓を打つ優雅な宴に福岡の夜は幕を閉じる。偶にはこうした知育・心育ともに役得があってもと反芻する楽しき一日であった。

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