コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

7月30日(火) 鬼が天井からポタリと背中に  -地域情報 - 北海道-

g318.jpg  三日目にして定番の早朝単独行は札幌ドームだが、タクシー運転士には「AKBですか?」と数日前から席取りに勤しむマニア宜しく訝しがられるも、復路は始発の地下鉄で札幌名物ゴムタイヤを垣間見、市電も撮影して朝食に臨むとは我ながら抜け目無い。スープカレーに手を出す人が見受けられないのは早朝故か、或いは存外に不評なのか。
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 昨日は料金込みの朝食バイキングすらパスしたが本日を8時過発ヘッド・スケジュールとしたのは長駆移動の一日故である。しかしながら高速に乗るまでの時間の経過は、勿論都市高速の不在にも由来しようが、碁盤目状構造特有のオール・レッドの長い歩車分離信号の為せる業であり、かつ総じて低速で先を急がない運転特質に依ろう。その大陸的なおおらかさが、大きな観光収入源とはいえ目抜通りの馬車の闊歩を可能にしているとも言えようが。

g319.jpg  本日の最初の目的地は、妻が子供時分にフェリーにて来訪した登別くま牧場である。ロープウェイの途上、山肌にいきなり鹿を発見して「野生の馬」改め「野生の鹿」を唄いつつ山頂に登ると、早速ブランコや丸太渡りの熊の芸に遭遇する。驚くべきは中国人通訳が雇用されていることで、流石にわが国2673年に対しおよそ4000年の大陸国である。札幌でも所々見掛けたハングルが用を足していないのはウォン安に踊った韓国経済に陰りが見えたが為か、或いは緯度も大差無い地域は魅惑に欠けるのか。だったとしても旧満州からの渡来が皆無とも断言出来ないし、雪が珍しいならわざわざ夏に来ることもなかろう。意外なところで北海道の観光に尽力する意気込み、ビジット・ジャパンにおける頼もしさに直面した。
g322.jpg  子熊と対面し成蝦夷ヒグマには餌投げ、人間が熊舎内の通路を亘る人のオリからも餌付けして撮影用に目線も要求してみたが、流石に熊もそこまで芸達者ではない様だった。
 妻に依れば往事は現状以上に熊だらけの面持ちだったらしいが、アヒルのレースに熱狂していると祭りの如くハレの賑わいも微妙に醸し出される山頂の異空間には他ならなかった。

 残念ながら曇天でクッタラ湖は拝めず、下山後再会した地獄谷にも既視感が無い。確かに高速を降りた瞬間に迎えて呉れる巨大な鬼こそインパクト満載だが、宿泊した第一滝本館の名にも僅かに記憶が甦る程度とは如何に往事の視察が自衛隊巡りに血道を挙げていたかが伺えるものの、本日は先を急ぐ。
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 ただ折角次に訪れた洞爺湖でも霧が晴れず、加えて山道に妻は完全にグロッキーで、命辛々辿り着いたウィンザーホテルの上階で蕎麦を賞味しつつ霞む湖を眺める他はない。
 残念ながら出向中には遭遇出来なかったものの、これで沖縄とともに迎賓館を除く国内開催地は網羅したことになるが、どう見ても宿泊客は酔狂な外国人ばかり、周囲には雄大な景色しかなくこの地にリゾート開発を試みた発想は今更ながら思い切りバブリーであったろうし、今やセコムされて仕舞うとは強者どものと嘆ぜざるを得ない。
 しかも給油のため再び山道を迂回しているとスタンドに到着した瞬間に今度は公資がぶちまけて蕎麦入りは広島風お好み焼きです、などとエスプリをきかせる余裕も無くなり、展望台やら景勝地も割愛して早々に道央道に回帰、福田総理に別れを告げたのであった。

 しかし距離的にはもう近い筈なのに矢鱈と所要時間標示が盛り沢山と思っていたら、驚くなかれ道央道は函館の遥か手前でぶつ切れ、それでも相当に延伸が進んで嘗て札幌からは北側小樽周りだったのが利便性を増したと聞けば、62902票の鈴木候補ならずとも登別から搬送した熊を走らせたくなる。
 おかげで「千の風」発祥の大沼にも出会したが一行は既に途中下車する気力も無く、一般道と自専道を飛ばして一路函館の人となった。
g327.jpg  まさに「遥々来た」函館で我々を待ち受けていた北島三郎記念館は裕次郎のそれとは対照的に労苦の末に上京するストーリーが描かれ、オーラスの一歩間違えば悪趣味としか言い様の無い「祭り」の大仕掛けも含めて楽しめた。
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(左)札幌、(右)函館
 朝方の札幌に次ぎここでも市電を見物し、丁度遭遇した文学館は子供逹が石川啄木について学び書面回答すればロハになる。生誕の地、盛岡以来の再来になるが北海道在住は一年、かつ当時は必ず基点となる函館でその大半を過ごしたのは当然の帰結であるにも拘わらず、丸で地元民であるかの持ち上げ振りは商魂逞しい。
 漸く温泉街にありつき、中浴場を転用した家族風呂は幾分興醒めだったものの、大量の修学旅行客と時間をずらして屋上露天にも浸かり、旅情緒満開になったその宿が「啄木亭」とは些か出来過ぎだったかも知れない。

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