コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

6月28日(金) いい日旅立ち

 昨年12月は突然の事態で文字通り全国を走りながら方策を模索し、明日の日程を洗練させていく自転車操業だったが、幸いその経験則に加え、端から大日程の存在する今夏は幾分の余裕を持っての参戦である。
 五年前にも微妙に異なったポジションで訪れた勧業銀行、谷津遊園、千葉市庁舎と変遷を経た由緒正しい建屋も、機能優先なのか古と近過去の混在した面妖な逸物に変容している。
 時は流れ、螺旋階段を登って今回もまた始まった。某先生から「国会議員みたいだね」とからかわれた、分厚くて取り出す際に背広の胸ポケットを破りそうになる名刺入れが更に膨らむ、文字通り暑い季節がやって来た。

g269.jpg  ハワイからの帰路、偶さかに遭遇した映画版からの導入になった「テルマエ・ロマエ」も遂に原作が大団円を迎えた。著者も後書きで述べている様に伏線たる現代側のストーリーが宙に浮いた感はあったが、却って枝葉が削ぎ落とされ予定調和的ではあっても心地好いラブ・ストーリーに帰着したのは解り易い結末だったろう。
 等しく高温多湿の古代ローマとわが国に風呂文化が異様に発達しながら、後者のみ現代に至るまで栄華を誇っているのは「避暑」という行為が庶民文化として定着しなかったのも一因かも知れないが、少なくともローマにおいて大規模浴場が衰退したのは帝国の崩壊により奴隷という安価な労働力を駆使出来なくなったことと無縁ではあるまい。
 或いは主人公たるルシウス氏のノブレス・オブリージュとも言うべき健気さも選ばれし者の矜持の為せる業だったのかも知れないが。

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