コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

2月26日(日) 長いお醤油  -スポーツ - ゴルフ-

h842.jpg  前日俄かに身体の節々が痛く微熱擬きを安静にして自然治癒力に委ねて回復させ、今日も社用族発掘シリーズ、お醤油の代名詞である。
 いきなり旧知の方々に遭遇して中ひと組、もう少しでコンペになりそうだったのは如何にも名門らしいハプニングだが、嘗てお呼ばれでラウンドしているにも拘わらず、いざ三度目のスタートを切ると実に長い。
 確かに平坦で木が生い茂る美しい絵柄だが、この上青ティーを選択しては400ヤード超のミドルが並んでお話しにならないではないか。何しろ370の表示を見て安堵している様では感覚が狂ってる。加えて難関のグリーンである。
 しかし同伴の御仁が見事に地形の全体像を頭脳に収めているのには驚かされた。野田という土地柄ここには山は無いが、かく地球儀を俯瞰する外交ならぬゴルフが成立すれば、キャディー氏の教えを乞う迄も無く風も芝目も自然と脳裏に浮かぼう。元よりそれを活かせる技量あればこそには違いないのだが。
 成果を見出だすならば多数のサンドボックスならぬバンカー・ショットが存外に旨く上がっていたことか。前半こそアプローチでシャンクが続発して萎えたものの、後半はドライバーが乱れた割りに耐えて51とは長距離に鑑みれば御の字ではなかったか。 8時前スタートにも拘わらずトップ・スタートで快走し15時には帰着する効率的な一日。全て歩きで又もや肉離れ気味に陥ったのは自らの体力不足を憂えなければならないが、東京マラソンのこの日には相応しかったとも言える。

2月20日(月) 秘密基地へようこそ  -車・バイク - 電気自動車-

h837.jpg  三島に到着すると辺りは俄かにかき曇り、雨が滴り落ちて来る。元より視察といっても屋内が大半だから著しい支障は無いものの、同じ企業の禄を食みながらもかく随行の機会が無ければ拝察出来ない秘密基地に挑むには、出来ればゴルフ日和と同等の快晴を希望していたのは偽りの無いところだろう。
 勿論、話題のサンドボックスの対象のひとつとしても悪天候で白線の見辛い条件下における自動運転というお題を与えられたと受け止めれば得難い舞台設定であったし、ナムコのポールポジションに毛の映えた様なものをイメージしていたら、いきなり月面に着陸したアポロの如く球体の現れたシュミレーターも巷では到底御目に掛かれなかったろう。
 ハイブリッドが当面主流を占めるにしろ、水素か電気直接なのか将来のエネルギー源が何れに転ぼうとも鍵を握る、非液体の電池開発が、恰も波間から大量に飛び出す心霊写真宜しく絶縁体で覆われた腕型の溢れる、アナクロから生み出される最先端というそれこそハイブリッドな絵柄には、製造業の底力であると同時に研究開発過程が家内製手工業から何れバーチャルな画面上の世界へと転換されていくべきなのか否か、考えさせられるひと駒だった。

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 雨も粗方上がり三島駅にて細やかな打ち上げとばかりに寿司を摘まもうと、通例の如く穴子八貫を頼んだ積もりだったが、沼津港から産地直送でもあるまいに須く一本握りの穴子三昧が訪れるとは驚愕せざるを得ない。
 幸か不幸か元より大好物だけに躊躇なく平らげ、確かに美味な上に安価には違いなかったが、敢えて遅参見込みだった会合にもオンタイムで間に合い、しかも中華なら採り分を控えればと目論んでいたところ腹一杯のイタリアンとは流石に箸が進まない。
 それでも哀しいかな赤色のパスタもまた口に合うだけにいざ箸を付ければ速やかに腹臓に収まり、こういう時に限って珍しくご相伴に預かる立場かつ元政府高官の御大のお薦めでメインが巨大なお肉とあれば肥る道理も覆せまい。
 月曜から胃腸に厳しい船出。

2月16日(木) 裸足で駆けていけるなら  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h834.jpg  私立中高一貫校らしい受験休暇の狭間の一週間に丁度インフルエンザが当たり、二月前半は学校と縁遠くなった副産物として、従来以上に練習に勤しんだ賜物なのだろうか。音楽祭合唱の、今年より新設された伴奏者の部で見事優秀賞に輝いたというのだから祐旭も立派なものである。
 更に言えば平日のため学外には非公開で、妻の撮影した映像で委細感動の瞬間を疑似体感したのだが、指揮者賞に同じクラスの御仁が選ばれた、発表の際のわが事以上の素直な喜び様が実に祐旭らしく微笑ましかったのではないか。

 サザエさんの一社提供が崩れた時分には明確な記憶がある。友人の御成婚二次会のテーマにサザエさんを掲げ、冒頭のナレーション用にと番組を録音すべく構えていたところ「この番組は未来を創る~」ではなく「東芝とご覧のスポンサー」の口上が、フグ田サザエ氏から発せられたのである。
h835.jpg  既にこの頃は次回予告の「ンガング」こそジャンケンに代替されていたものの、日曜夜の「サザエさん現象」が取り沙汰される程に、永遠不変の存在だった番組のひとつの転機に他ならなかった。
 元より先の大戦中に急遽マスオ氏と婚姻し、戦後実家とともに上京した磯野家とは本来一世代以上の解離があるが、丁度幼少期の朝日新聞で絵文字による「サザエさん打ち明け話し」が連載されていたことからも、ノリスケ氏は親族か元下宿人か論争に熱く参画する程にサザエさんの世界には馴染みが深かった。世評揶揄される様に、何故平屋建ての旧式日本家屋にも拘わらず家電製品だけは常に最先端なのか、といった疑問にも親しんで来たのである。
h836.jpg  同時に小学校五年の社会科見学はサントリー府中工場と東芝科学館であった。今となっては何故に府中と川崎を遠征したのか、或いは東芝府中に分館の様なものが存在したのか判然としないが、京浜工業地帯の代表選手であったのは論を待たない。 白物家電から撤退した今、東芝にとってサザエさんの価値は大きく低下していようが、重電だけは自動車とともにわが国を支え続けて呉れようとの期待が淡くも裏切られた、サザエさんからの撤退が現実になればその象徴的な意義は小さくない。
 98年の御成婚二次会では中央に大きな木を誂え、マスオとサザエに扮した新郎新婦以下、「ほ~らほ~ら、みんなが~」と謳いつつ一同下手から現れ、木を境にいきなり行進スタイルになるエンディングを模した余興を披露した。プロデューサーだった私は一族でないアナゴ君として特別枠で隊列に加わっていた記憶がある。
 躍りと行軍の分水嶺となったあの木なんの木、気になる木、と冗談めかしている場合でもないが、次期財界総理すら伺う日立と何処で運命が分かれたのだろうか。

2月14日(火) 相棒がいっぱい  -テレビ・ラジオ - 相棒-

h832.jpg  TV放映を連々眺めていると、「相棒」は警察ドラマにありがちな内幕もの、中央と現場の対立の構造を採り入れながらも、昨今で言えば四代目・反町隆史氏の親元たる法務省はじめ、関係先とのパイプを捜査の便法として些か安易に活用して、平たく言えばご都合主義的な謎解きに陥っている感は否めない。
 逆に言えばだからこそ妻よりも寧ろ祐旭が、過去シーズンの再放送も隈無く漁るが迄に相棒漬けになる道理も理解出来よう。即ち中学生に「殺す気は無かった系多くない?」と看過される程の解り易さが若年層にも訴求する大衆性の証しであり、従ってわが家も一家を挙げて公開3日目にゴジラ聳える新宿東宝へと赴いたのである。
 ただ一方で、脚本家に左右される要素も大きかろうが妙に複雑な推理が口頭の解説で賄われているパターンもあり、水谷豊氏の抑揚を抑え、芝居掛かった独特の台詞回しがドラマとして単調に陥いるのを防いでいる。そしてこの要素から、今度は中高年の視聴にも適しているとの結論が導き出せるのかも知れない。
 結果として今作が前者、明快さ主体であったのは家族連れには望ましかったし、水谷豊氏のバンパイア以来の華麗なる身体表現も彩りを添えていただろう。
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「相棒のテーマ」を奏でる祐旭
 勿論、朝日系らしい本筋以外の舞台設定での左翼臭は鼻に付くし、庇護者としては石坂浩二氏より岸部一徳氏の方がよりひと癖あって適任だったろう。そもそも圧倒的に女性の少ない中で、個人的な嗜好だとしても、薬用大麻解禁を訴えて大方の予想通り自ら服用していた前任者より遥かに現在のヒロインは似つかわしくない。何よりも失礼ながら悪役に少しも大物感が漂わないのは、北九州市を挙げての大型ロケとのスケール感が合っていない。
 それでも最早かく細部をあげつらう以前に、マニアならずとも映画の前振りたるTV版の前後編も抑え二代目・及川光博氏の登場を、結果的にはチョイ役で拍子抜けではあったものの、歓迎して仕舞う程に独自の世界観を確立したのが勝因であろう。
 何れ初代・寺脇康文氏の復権が為される日まで、この隆盛は続くのだろうか。

2月13日(月) 酒と魚とお唄とケーキ  -育児 - パパ育児日記。-

h828.jpg  祐旭は今度は高校受験日による休講、公資は作品展の代休と二人の休みが揃ったところでショートコースからの温泉一泊案もあったものの、本業よりひと足早く五年次の始まった公資のサピックスが月曜に入ることが判明し、詰まるところは父も休みは取って昼の新宿にて一家で48歳を迎えることと相成った。
h829.jpg  ざうお、ざうおとは森山良子氏の囁きが耳に忍び込んできそうな響きだが、自ら釣りに興じた後、店内に誂えられた巨大な船に座して賞味するとの触れ込みには確かに偽り無い。ただ小振りな割りに寿司四貫に化ける鯵こそコストパフォーマンスは高かったものの、勢いの余り鮑や海老を釣ったりするとお値段も張って、仲々予約の取れない人気店とはいえ平日の昼間柄淡々と定食を平らげるサラリーマンも少なくなく、エンターテインメント性を期待し過ぎると幾分拍子抜けのきらいは否めなかった。
 そもそも生物嫌いで餌付けの出来ない父には海老ならぬ餌で鯛を釣るのは臨むべくも無かったのだが。

h831.jpg h830.jpg  夜は一転しておでんの宴席にお声が掛かり、店内には昭和50年代中後期の歌謡曲に溢れるレトロな展開に。更にその延長線上に謳わず映像とともに楽曲に聞き惚れる、恐らくJASRAC的には微妙な二次会と、期せずして盛り沢山な誕生日となったのではないか。
 なお翌14日には妻からのバレンタインを兼ねて改めてケーキを以て祝って貰ったことを付記しておきたい。長島終身名誉監督ではないが「初めての還暦、しかも年男」まであとひと回りである。

 午前の部の映画鑑賞は項を改めて

2月12日(日) 近付いてからがゴルフ  -育児 - パパ育児日記。-

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 昨年度は祐旭が大役で喝采を浚った学芸会だったが、小休止の今年は作品展のサイクルになる。
 本来は昨土曜日が一般公開日だったが、幸い本日も予備的に開放され、作者たる公資とともにボンドにて描かれた絵画や木工船を鑑賞する。高学年の造営した雛壇の暗幕奥を活用した光の廻廊はそれなりに見栄えがしたが、校歌に「知恵を集めて」と謳われた学芸会とは比類すべくもない。
 だから端から迅速な周回見込みだったが、わざわざ朝一番から闖入したのはその足で千葉への遠征が待っていたからである。

h824.jpg  湯沢では幾度か遊び半分回ったショートコースだが、改めて挑むとあらば先週は練習にも及び慎重な構えである。
 何しろ100ヤード内外とはいえ18ホールが鎮座在しているのだから子供達が途中でギブアップしまいか懸念されたが、案ずるより産むで祐旭は時おりナイスショットも魅せ、公資もそれなりに前へ飛ばし幸いグリーン回りも平坦なためパターを駆使して、何よりも二人とも数に拘る父譲りの性癖がゴルフという自己との闘いの競技には合致しているではないか。
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 父もスライス・モードを腰の回転で修整し、傾斜に乏しいとはいえプレッシャーにも乏しいからかパットもズバズバ決まり、打法改造中との言い訳こそあれ近来稀に見る悲惨なラウンドだった昨日とは打って変わって皮肉なものである。佩帯したのが9番とアプローチのみで美しく言えばロブ、その実上がり過ぎで今更ながらに距離の無さを痛感する羽目には陥ったが、良き調整になったと受け止めたい。
 スキー場の夏仕様のため見張らしが良過ぎてゴルフらしさに欠ける湯沢に対して、それなりに樹木が配されバンカーも誂えられた北谷津ゴルフガーデンはご家族向けにお薦めである。惜しむらくは下調べ不足で眼の前を闊歩するお馬さんに跨がれなかったことか。

2月9日(木) 為公会に行こうかい  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

 中選挙区下における派閥第二世代による「五大派閥」の確立から、一転して90年代の小選挙区制導入以降は、党中央への経営資源の一元化と相俟って、派閥は常に拡散の過程にあったと言っていい。
 この中で唯一、第一世代から命脈を保っている宏池会が60周年を期にロゴまで誂え独自の政策立案を試みているのは、"政策集団"たる大義は元より明年の総裁選をひとつの道程として視野に入れているのは疑い無かろう。
 これに伴いまたぞろ幽霊の如くに大宏池会構想が取り沙汰されているのは決して偶然ではない。一見して配下のポスト獲得と自らの領袖狙いに主眼の伺われる甘利グループの為公会合流も、頭領の長期療養で草刈り場と化す懸念を内包する有隣会の今後と近似した文脈で捉えられるべきだろう。
 "お公家集団"と揶揄されよくも悪くも最終的には穏便な代替わりを繰り返してきた宏池会が初めて分裂に見舞われたのは98年、宮澤会長から加藤紘一会長への交替に伴い河野洋平氏が大勇会を立ち上げた際である。更に2001年には所謂「加藤の乱」により真っ二つとなり、双方が宏池会を名乗る異例の事態に陥った。一旦は合流したものの野党総裁だった谷垣氏の総裁再選断念に至る経緯から再び有隣会が離脱して、現在に至っている。
 即ち大宏池会といっても大勇会を継承した為公会は、吉田大勲位の孫たる麻生氏こそ正当な系譜に位置するとしても、実際には昨年移籍した鈴木俊一氏ら宏池会在籍経験者は極めて限定されている。
 勿論、合併には柵が少ない方が良いのか、寧ろ有隣会の方が近親憎悪が働く分ハードルが高いのかは一概には量り切れないが、少なくとも"安倍後"の最有力候補のひとりたる岸田氏にとって、下世話な物言いをすれば数を稼いでも後見人兼小姑を多数抱える絵柄が望ましいのか、更には敢えて二大派閥の構図を求めるのが禅譲路線に背馳しないかは悩ましい選択であろう。
 ともあれコップの中の嵐が騒がしくなり得るのは野党の不甲斐なさ故には違いないとしても、若手を育て次世代のリーダーを編み出していくという派閥の効用に鑑みれば、拡散から糾合の過程へ、また水月会の対決姿勢を含め総主流から多様な立ち位置の齋す切磋琢磨へと局面が転じられつつあるのは、政権与党にとって望ましい方向性と言えよう。

h821.jpg  週末発熱に見舞われた祐旭がインフルエンザと判明、タミフルを服用すれば俄かに小康状態に至るため、先週の受験休講に引き続き長期連休ながら外出もままならず些か時間を持て余し気味である。
 例年、インフルエンザの猛威が増大しているのは実際に流行性感冒が通り名だった時代に比べウイルス自体が強靭化されたのか、或いは認定が厳格化された故か。
 実際、会社の診療所では鼻に棒を突っ込まれて痛い想いを味わいながら陰性と判明したにも拘わらず、初期は反応しないことがあると無理矢理インフル扱いに追い込まれそうになったこともある。
 デフレ下にインフルのインフレ、お後が宜しくない様で。

2月5日(日) 砂遊びは如何  -スポーツ - ゴルフ-

h817.jpg  都心のゴルフ練習場が暫減傾向にあるのがゴルフ人口そのものの低迷に帰因するのは疑い無い。中でもバンカーとなると希少極まり無いが、そもそも長物も未だままならぬにも拘わらず性懲りも無く再び砂の嵐を求めて足を伸ばす。
 しかし初御目見えのイトーゴルフガーデンは、打ちっ放しこそ冬場の低い太陽光をまともに受けて弾道を追えないきらいあれ、恰も箱庭の如く広大なアプローチ練習場は白眉であったろう。
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 詰まるところ極端に腕力に劣る自らにはエクスプロージョンを意図しても砂の勢いに負けて球の下を潜らない。従って寧ろハンドファーストでクリーンに当てる方が望ましいのではないかという発見、或いは改めて天然芝でアプローチを繰り返してみてマットでのそれとの違いを痛感したりと、実に有意義な昨日であった。
 而して本日は来週に向け息子達と連れ立って再戦見込みだったが、祐旭が俄かに発熱に見舞われ公資と二人旅、今度は外環道工事の進捗で複雑化する道路形状を間近に拝む武蔵グランドゴルフとは久々である。
 ただこちらにもバンカーは存在するものの、矢張り砂と網だけの鶏小屋状態では今ひとつ臨場感に欠けると言わざるを得ないが、それだけイトーゴルフの特異性が際立っている証したろう。元よりかく打ち込んでなおスコアに繋がるや否やは全くの不分明には違いないのだが。

h820.jpg  その足で昼は嘗て祐旭が三十数貫平らげた逸話のあるはま寿司だが、同じ解凍スライス穴子でも以前食したくら寿司より随分と美味に感じられたのは、時の経過に伴う回転寿司総体としての進化の賜物なのか。
 タッチパネル方式でのオーダーが「ご注文品」の台座に乗って現れるとは、わが国なかりせば後入れ先取り方式が成立して仕舞いそうなところ、性善説に基づく秩序が確立されている。
 そして驚く程に安価である。侮れない。

2月3日(金) 豆を巻けば花も咲く  -育児 - パパ育児日記。-

 選挙は公示までが勝負、と同じでは無かろうが、いざ幕が上がれば後は走るだけというのは凡ゆる祭事に共通であろう。結局演目の中身には何も役に立てなかったものの、舞台裏のお膳立てには些か携わりつつ役者が揃ったところまで見届けて撤収した。
 社に向かう道すがら、今日に限って滅多に走ることの無い靖国神社の中を突っ切るルートだったのは舞台の出来映えに花を添える様であった、とは感化され過ぎか。

h815.jpg  わが家に帰ると祐旭が恵方巻きにかぶりついている。元より寿司は穴子と稲荷のみの私には全くの埒外だが、関西発祥文化も何時の間にかすっかり市民権を得ている。坊主と神主がバレンタインデーを受容する様なものかも知れないが、一方で初牛稲荷がメジャーたり得ないのは、丁度二月のこの二大イベントに挟まれる日程が不利に働いたか。稲荷なら年柄年中食しているので敢えて節目を求める必要は無いが。
h816.jpg  鬼の面に在庫が無くやむを得ず超ウルトラ8兄弟のギガキマイラを被り物に父が安易に厄を体現し、子供達が豆を撒く。寒さも厳しき折りにも拘わらず「福は内」のみならず「鬼は外」も挙行する。
 考えてみればピーナッツ以外は必ずしも好みではないので飲み屋で袋詰めになったそれを、小腹が空いて貪り喰う以外に煎り豆を口にする機会は無く、今般も平らげるのは育ち盛りの兄弟に委ねた。
 節分、そろそろ暖かくなりますか。

2月2日(木) 渋谷で6時半  -育児 - パパ育児日記。-

h813420.jpg  5時に目覚めて朝風呂に浸っていると友人が迎えに来て既に祐旭は出立したというではないか。渋谷まで引率するべくの早起きは一日違いだったとはよくぞこの出た処勝負の綱渡りが命脈を保っているものだが、今日は舞浜ディズニーランド、明日は富士急ハイランドの辻説法ならぬ放蕩三昧には浅沼稲次郎も眼を白黒であろう。
 私学らしい受験シーズン第二の春休み、思い起こす迄もなく昨年の今頃は当人が受験だったのだから謙信公ならずとも天と地の境遇を想えば、親として早起きの空振りくらい何のそのには違いないのだが。

 結局翌日も5時に起床し渋谷へと向かったのは、元より中学生なら単身でも一向構わないのだが、マークシティのバスターミナルというマニアックな待ち合わせだったからである。
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七年前の富士急ハイランド
 渋谷が文字通り「谷」であるのは銀座線が地表を突き破って現れる構造からも明らかだが、嘗ての山手線の旧玉電本社ビル側となる玉川口改札を出ると、銀座線へ向かう細い階段を上りそのまま抜けると井の頭線というコンパクトな構造を、敢えて井の頭の頭端式ホームを後退させて利便性を削いでなお京王帝都の威信を懸けて編み出したのがマークシティに他ならない。
 だから恐らく祐旭は迷うに違いないと踏んだのだが、実際友人達と偶然合流しながらも肝心のバスターミナルに臨むエスカレーターは始発ギリギリまで稼動せず、慌て西口側への迂回を余儀無くされたのだから先導も無駄では無かったのである。
 こちらは何と無く嘗ての面影があるが、確かにマークシティ以前にもこの辺りは旧玉電の停留場をターミナルに、廃線跡は東急バス専用線として活用されていた筈だから、土地の記憶と言うべきかも知れない。
 渋谷駅再開発により玉川口のネーミングも愈々改められようからこの導線もあと僅かなのだが。

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