コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

9月29日(火) Left-handed Dream  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h196.jpg  「グランドキャニオンには柵がない」で始まる日本改造計画に感銘を抱いた者にとって、小沢一郎氏と志位共産党委員長の選挙・政権合意の報道には隔世の感を抱かざるを得なかった。
 思えば小沢氏が細川政権を設立した際のパートナー、公明・民社両党にはで自民党幹事長時代からの自公民路線の延長線上という意味で違和感は無く、「下駄の雪」扱いして社会党を切り捨てるのも理に叶っていた筈である。
 だからこそ紆余曲折を経て民主党の頭領に返り咲いた際の、生活第一のフレーズは兔も角、真っ先に旧社会党の横路グループとの提携を図ったのは敵の敵は味方という戦術的要請に過ぎまいと受け止めていたが、今になってみると日本改造計画から更には新進党解党後の純化路線、自由党の経済的自由主義からリバタリアンと認識されてきた小沢氏こそが仮の姿では無かったかとの疑問が湧いてくる。
 総合病院を自称した田中派木曜クラブの思想は「分配」にあったと言っていい。それは高度成長の残滓の中で拡大するパイが前提であったとしても、都市と地方の格差是正が二重映しとなり、「国土の均衡ある発展」というスローガンに昇華された。
h197.jpg
9月の次世代の党代表選遊説より
 であるとすれば木曜クラブ~経世会の系譜に連なる小沢氏の、最早経済的には社会民主主義と大差ない共産党との共鳴もまた先祖帰りに過ぎず、清和会の非吉田ドクトリン的な戦後政治の見直しに対峙するという点でも両者の握手は驚くべきものではない。寧ろ世代的要素もまた多分に作用していようが、保守本流たるが故に藤井裕久氏の様な非戦論とも通ずる要素が生じてこよう。
 勿論、70年代の全野党共闘(共産を含む)対社公民の路線論争ではないが、共産党の政権入りにはアレルギーもあろうが、少なくとも全選挙区擁立から再び転換するならば2009年の政権交替選挙を想起するまでもなく、与党にとっては脅威に違いない。
 時恰も自民復党相継ぐ次世代は元より、参院での選挙制度、平安法を審議を通じてゆ党から更に傾斜しつつある改革、元気、一方で民主との再結集を図る非大阪の維新と二極化しつつはあるものの、参院選に向け野党もまた整理統合されつつある。小沢氏の賭けは又もや政界を揺るがすのだろうか。

9月28日(月) 少しだけ宙に浮いて  -ビジネス - ビジネス-

 月曜の朝から名古屋から一時間余の辺境に招聘され始発ののぞみでも這う這うの体で9時に辿り着けるかでは迷惑千万に違いない。しかも職務ならまだしも「研修」とあってはお笑い草だろう。
 そもそも管理職になった翌年に一ヶ月休暇の権限が発生したものの、出向からの帰還直後で見送っている内にリーマン・ショック以降の業績悪化で制度自体が凍結され、忘れた頃にひょっこり現れても今更感甚だしい。
 ただ嘗ては休暇に伴う支度金をPCに充てたりと自由度が高い太っ腹さを見せていた当該企業も時を経るに連れ利口になったか、休暇そのものは復活しても中身は変わり果てた姿と化しているのはわざわざ丸一日を「研修」を名乗る説明会に充てられた事実から明らかだろう。
 即ち友人にもこの生業がいるので声高には否定はし難いが、キャリアコンサルタントなる胡散臭い人物が指南役として登場するのは、人事部の幹部社員が同じ社員に引導を促すのは忍びないとの判断だろうか。自らの来し方を振り返り今後の生き方を模索するというお題は一見建設的だが、要は管理職はひと握りで結構なので会社にしがみ付くべく休暇を文字通り「自己研鑽」に費やしたまえとのお達しで、諦観か勘違いかによってサラリーマン人生に早めに見切りを付ける御仁が現れればそれも好都合という意図も透けて見える。
h195.jpg  この種の常として少人数にて無理矢理、日常では決してあり得ないグループ化を余儀無くされるが、互いに賞賛し合う絵柄は号泣こそなかれ自己研鑽セミナーの手法である。技術者といえどもエネルギーや電池といった自動車会社においては異端の顔触れが集まり、当方の政治は言うに及ばず、相互に職務を披瀝しての四方山話しはそれなりに興味深いものだったが、構成は偶発ではなく専門性という美名のもとに異端としての分を弁えるべしとの寓意に相違なかろう。
 機械の星に至り漸く歯車たる機械人間の運命に直面した鉄郎少年よりは、事前に引導を渡された方が幾分は幸せというものだろうか。

 石破派「水月会」が正式に旗揚げされた。象徴的なのは石破会長をはじめ旧竹下派=平成研究会に関わりのある顔触れが幹部の大宗を占めていることである。
 同時に参院議員がたったひとりというのも衆参比が36対8だった嘗ての羽田・小沢派改革フォーラム21を彷彿とさせるというのは些か飛躍が過ぎるかも知れないが、経世会~平成研の力の源泉が佐藤派以来の参院の結束にあることを伺わせよう。
 だからこそ逆に衆院側が馬糞の川流れに陥る恐れなしとは言い切れないとは申すまいが。

9月27日(日) 鏡の中のマリオ  -育児 - パパ育児日記。-

 今でこそ中学受験といえば小数精鋭・自主性のSAPIX、数も拘束時間も多く美しく言えば古式ゆかしい熱血型の早稲田アカデミーが覇を争う形だが、父母の時代は猫も杓子も「風も光も明るい窓だ」の四谷大塚であり、嘗ての栄華を知る向きには見る影も無くなった今も予習シリーズ自体は多数進学塾にてテキストとして用いられているし、公開テストの開場も老舗らしく都内の多数学校との提携が図られている。
h193.jpg  対照的にSAPIXのそれは後発だけに同様の新興校に限られ、本日は祐旭を世田谷の会場に送り届けると希少な会場を目一杯活用する為か、甘味に群がる蟻の如くに親子連れが溢れ本番然ながらである。
h194.jpg  とって返して今日も祐旭は中抜き、公資と実に久々に野方ホープ軒のラーメンを賞味して新宿方面のサッカー練習へと運び屋だが、単身になると高田馬場のブックオフを見分しつつ本を売り、今度は新宿に試験を終えた妻と祐旭と合流とは輻輳する一日になってきた。
 ビックカメラでは五年でお釈迦になった妻のPC更新とともに、敢えて繰り延べしていた公資の誕生日祝いの一部が新作マリオメーカーに充当され、併せて二次元に投影するためのキャラクター人形アミーボも3Dマリオ含め、このところ成績もアベノミクスの第四の矢並みにじりじりと向上しつつある祐旭のテスト明け、僅かな休息向けにとの名分のもと賦与される。
 急ぎとって返してマッサージに急行しても出立が幾分遅れて再び公資を迎えたが、かくサッカーに勤しんでいるにも拘わらず、 体重が40キロを割るとのゲーム購入条件を一旦は満たした筈なのに、事後に改めて計量するとしっかりリバウンドしており地合前のボクサーの如しであった。
 日曜は忙しいわが家、試験までもう四ヶ月強である。

9月24日(木) 勉強しまっせ  -ビジネス - ビジネス-

 転勤族の子女の宿命として幼少時には苦渋のお引越しを余儀無くされたが、会社の部局丸毎の転居となると記憶にある限り初めての経験である。確か前回は出向中に合致して辛くも逃れたのでは無かろうか。
 長く住み着けば生活の垢も溜まろうところ幸い昨年の部局の統合に伴い未だ18階ともども双方に居住スペースがある。従って12階に本拠を移したと謂えども個人管理の書類等は未だ18階にも残置しているので、一見荒れ果てたが如き机上に見知らぬ人からも憂慮されたものの、実質一年半の積算の箱詰めは存外に安楽だった。
 ただ一方でこれを契機に両居住区に、過去の双方の齟齬や確執を雄弁に物語る様に各々に相応に重複しつつ棚に所蔵されたファイル群を、一部日常的に活用され得るものは新居たる13階に凱旋するものの、大半は15階の「政治」スペースへと事実上死蔵されるにあたっての廃棄作業がひと苦労だった。何しろ前世紀の、上官たる役員が次長時代の手書きの紙まで発掘されるに至っては、検証すればそれなりに興味深い内容なのかも知れないが、今となっては不見転でガス室送りを選択する他は無い。12階書庫には嘗てこちらのセクションも携わった政治の足跡が伺われたが、大半は同じ運命を辿る。
 貴重な遺稿として再び封印すべくか否かの境目は両部局を渡り歩いた私にしか峻別不能であり、ここで闇に葬られた記録は私の記憶のみに留め置かれることになる。
 過去に訣別する為には河岸を変えるのもよい機会ということか。

h200.jpg  冠婚葬祭は秘書業の初歩だからやむを得ないとはいえ、正直なところ長期連休中の弔事対応は楽では無い。しかも政治家であるからと政治マター以外でのお付き合いも含めひと括りに、かつ形作りの為に喪主は、宗派はと情報収集を迫られても、関係者も休暇中だし多忙を極める当事者に根掘り葉掘り事情聴取宜しく問い詰めるのも憚られる。
 勿論その対象は中村勝広阪神球団GMでは無い。しかしながら入団間も無くから将来の指導者を嘱望されたのは早稲田閥の暗黙の後押しこそあれ、兼任コーチから暴行事件の余波とはいえシーズン半ばでのコーチ昇格、二軍監督を経て監督とは順当過ぎる歩みであったろう。
 更に等しく関西のオリックスでもGM、監督を務め再び初代GMとして阪神に凱旋するとは単に幹部受けばかりでは無い管理職としての資質に基づくものだったのだろう。ご冥福を祈ります。

9月23日(祝) 二階のバーディ  -スポーツ - ゴルフ-

h191.jpg  週に二度のラウンドは黄金週間を除けばゴルフ合宿以来だろうか。
 銀週間の二日目を甘く見た20日は関越の渋滞に煽られ焦り挑んで、ドライバーのチョロもあり、オーラスのグリーン外からのアプローチ・チップインで終わり良ければの感こそあれ冴えない結果だった。
 職務柄からの千葉のふたつのホームコースを除けば、未だハーフでもエイジシュートが叶いそうだった2000年来、取り分け安価になってからはほぼ毎年数度訪れているおおむらさきにも拘わらず、東コースは実にフェアウェイが狭くラフも深く感じたのはまだまだ修行が足りない証か、通例ビジター予約だと東にはアサインされず、にも拘わらず遅延のため図らずも乗り込んだ形になったのだろうか。

h192.jpg  次いで秋分の今日は珍しく東名に舵を採り遥か背後に富士山を臨むレイクウッドは打って変わって初見参になる。
 ドライバーは回復したもののバンカーで繰返し叩いたり前半は中二日の効能が仲々発揮されなかったが、七番ショートで二階建てとなったニアピンで鶏根性で微妙な距離のパーパットを残しながら捩じ込んだのが転変の号砲になったろうか。
 後半11番ショートは寄せワンで又もやパーを拾い、更にラス前では又もや二階建てとなったショートでここ一番、ニアピンは疎かバーディパットまで沈めオリンピックは空前の大勝とは勝負強くなったものである。
 スコアに特段の進境は見られないものの、比較的距離のあるとされる西コースでも後半47をマーク出来たのは、要は100ヤード以内が安定すれば少々の長短は大きな障害にならないという新境地へと踏み出す小さくない一歩であったか。
 風呂から上がって急ぎ飛び出したおかげで多少の事故渋滞こそあれ順調に帰着し、こちらは混雑のメッカが電車は未だ連休最終日であるのに対し、恐らくは家内ドライバーの休養上の要請であろう年々前日へと繰り上がる予測を裏付けるものだったろう。

9月21日(祝) 銀幕の達人  -育児 - パパ育児日記。-

h189.jpg  金も銀も学門漬けの祐旭を週一回のサピックス練馬校に送り届け、その足で近場の練習場へと駆け込んでも良さ気なところ、一路会社へと向かう。秘書業らしく弔電対応に従事したのは事実だが、公資をお伴に速やかに片付けると車はそのまま駐車場替わりに父子二人、東京ドームシティへと向かった。
 銀週間真っ只中の混雑は予想通りだが、黄色いビルのTeNQはそれなりである。そもそも理系方面に造詣のある祐旭に対し宇宙にも星にも何等関心の無い公資は気乗り薄だったが、新手のプラネタリウム擬きと思いきや宇宙をお題にした萬寄せ集めの風情だった。
h190.jpg  映像動物園のオーヴィ横浜もそうだったが技術の進歩がスクリーンの巨大化、凹凸化を容易にしたおかげで、バーチャルな代替展示の発想が拡がったのは事実である。勿論旧来のプラネタリウムも仮想現実には違い無いが、映像であればコストも小さくかつ掛け換えも自由が効くから、万一失敗して退散するにしてもリスクもまた小さいのだろう。ただ所詮は二次元だから公資には既に子供騙しに過ぎなかったか。

 バリエーションに欠けるバイキング、ゲーセンでの妖怪ウォッチと太鼓の達人と、ドームシティと言うよりは後楽園遊園地ノリの振る舞いで退散する。
 帰路はバスだった祐旭がSUICAを置き忘れ、関東バス五日市営業所に隣接した警察詰所にて引き取り、恰も煙管の如く冒頭と〆に祐旭が現れる一日だった。
 次回純粋な銀週間は11年後、それまでには一日ぐらいは祭日を増やすべく法改正を検討戴きたい。遺失物を記念して9月20日のバスの日では難儀しそうだが。

9月18日(金) 室町時代  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h187.jpg  禁足とは外出禁止令とほぼ同意語だが、今や永田町において国会が空転し、本会議の再開時間が定まらない事態において、国会議員を足止めする用語としてしか用いられないと言っても過言ではない。
 厳密には15分以内に本会議場に辿り着ければ良いので昼や夕刻の政治資金パーティに赴くことは可能だが、手持ち無沙汰で会館に留まるケースも多く、永田町周辺居住業としては帰り道で待たずとも偶然を装おい議員本人に邂逅するには絶好の機会とも言える。
 断続的に続く参院に対し、予想される内閣不信任案採決と万一参院が大混乱し60日ルール発動による三分の二議決に至る事態も想定せざるを得ない衆院側は、22時本会議を一旦召集して即延会手続きとなる。この時間からでは宴会にも行けないと洒落てる場合でも無い。
h188.jpg  間が悪くと言うのも失礼だがこの木曜夜に永田町で行われたパーティに半ば野次馬根性も発揮して訪れてみると、予想通り一歩外に出ればデモの山であった。ただ大本営発表の動員数だけ聞けば革命前夜かと見紛う様な職業左翼セクトの見本市も、そこだけ異空間の如くあった憲政記念館内以上に整然としており、日本国民の規律・自制心の強さが表れるとともに良くも悪くも60年安保から既に55年を経て新旧問わず左翼の成熟化もまた強く伺われた。
 詰まるところ衆院審議に比して参院がスローモーに感じられたのも、元来は参院の独自性に起因する与野党の枠組みを超えた一体感に依るものかも知れないが、結果的にはマスコミ自身の倦厭感とともに国民にも反政府的言質への慣れを生ずる時間的猶予を醸し出したのでは無かろうか。採決時における実力行為だけがクローズアップされた野党側に国対のプロが存在したら、代々木と反代々木を紐帯するのは非現実的としても、もう少し国民運動と手を携えるべくより煽情的的な国会対応が可能だったかも知れない。
 そうならなかったのは心ある野党の側もデモに参加した人々の、今更転向は出来ない諦観にも似た党派性を見抜いていたからであったと信じたい。

9月14日(月) 理事長に逢いたい  -スポーツ - 大相撲-

h184.jpg  長年の大相撲フリークでありながら本場所を観戦したのは幼少時に祖父母に連れられた僅かな記憶しかない。横綱が琴櫻だったというのが正しければ五歳未満だったことになる。
 だから幸運にもチケットを頂戴した本日の相撲見物は実に四十余年振りになるが、相撲評論家としての専門分野は一門、相撲部屋の変遷であって、二所一門からの高田川の反乱や記憶に新しい貴乃花グループの一門への昇格、或いは北の湖政権後を占うといった政治的な動きには敏感でも、現役力士は余り知らない。
h185.jpg  従って、腹太鼓を高らかに鳴らしたり、ハッと雄叫びを上げたり、果た又仕切りが合わず相手方に御詫びしたりと、歴史と伝統の体現する格式を逸脱しない範囲での個性の表出には微笑ましさを覚えたものの、正直一様にお相撲さんたる以上の強いインパクトは残らず、男前で人気の遠藤(左写真)に定番の永谷園に加えて東京ドームのバックスクリーン脇に抜群の広告効果を発揮している「財宝」の懸賞が連なったのが妙に印象的だった。
 対照的に眼に入るのは勝負審判の親方衆で、伊勢ヶ浜一門の総帥として理事・審判部長の旭富士、副理事の逆鉾の井筒は言うに及ばず、細面が脳裡にヒットしてCG宜しく膨らましてみると三杉磯の峰崎と判明したり、武双山の藤島審判部副部長のスキンヘッドに仰天したりとひとり悦に入る。
h186.jpg
背中の藤島、協議中
 正面三列目とは驚くべき特等席だが、枡席の御大尽振りに比べると飲まず食わずで一眼レフ禁止だから、密かにコンデジを時に掲げる位で後は一心不乱に取り組みを凝視し続けるとは、真に贅沢かつストイックな祭事に他ならない。考えてみれば平日の夕刻前から国技館に到来出来る人々で満員御礼になる時点でわが国経済の堅調振りが伺えようが、正座すれば痺れ、足を組めば腰痛、ふと気を抜けば目の前に巨体が土俵から転げ落ちてきて、なるほど相撲通を気取るのも楽ではない。
 白鵬が連敗して「座布団を投げないで下さい」のアナウンスが連呼され、弓取りが終わると高見盛の振分や琴欧州の鳴戸が場内整理係として現れたのを期に土俵を、ではなく桟敷席を後にする。
 有り難や至極の役得、唯一の心残りは打ち出し後では相撲博物館が閉まっていたことか。何時の日にか枡席に凱旋したい。

9月13日(日) 名鑑地獄  -本・雑誌 - 古本-

h180.jpg  プロ野球評論家を僭称する以上、一次文献にあたり過去を紐解く作業は必定であり、取り分け移籍というニッチな領域を専門分野とするが故に、結果に至る人間模様や成立しなかったトレードについて、往時の雑誌を丹念に追い掛けるのは有用であるし、殆ど記録の残されていないベースコーチもまた同様である。
 しかも嘗ての週刊ベースボールは臆測に過ぎ現代の眼から見れば名誉毀損で訴えられかねない様なゴシップ記事も散見されるだけに、古本の山に埋もれそうになりながら日夜赤茶けた頁を捲るのも評論家の性と言わざるを得まい。
h183.jpg ただプロ野球大百科が余りに直栽な物言いで読み物としても価値が高いのに比べれば、週刊ベースボールの選手名鑑は住所や家族構成という個人情報は満載でも、80年代後半に至るまで寸評の記載すら無く顔写真以外の資料性には極めて乏しい。従って、毎年の名鑑を存外な高額を費やして買い漁る行為は喩えるならば同じレコードのジャケット違いを網羅する様な、収集癖以外の何物でも無い。
 それでも結果として昭和34年版以降35、39、43の各年を除き57年まで入手し、58年以降はリアルタイムで購入しているので、33年発刊の同誌のそれはあと数冊でコンプリート出来る換算になる。
 いみじくも従来、トレード期限終了後にシーズン中途の異動者のみ掲載されていた追加名鑑も本年からはリーグ別二週に渡り総員再掲となった様に名鑑号の人気は高く、期せずしてダブった号は何れ競売に掛けてみようか。

 阿佐ヶ谷神宮の例大祭が祐旭を見失う程に寿司詰めだったのは、ゲスの極み乙女。のPVで一躍名を馳せたからではないだろう。
 ただ舞台にて繰り広げられるお能の周囲を花見宜しく場所取りした家族連れが囲み、子供達が駆け回る絵柄は些かシュールなものだった。
 焼きそばやたこ焼き、果た又射的やボール救いと古式ゆかしい日本の祭りらしく的屋業が居並ぶが、旬を過ぎたからか焼き玉蜀黍が見当たらないのは痛恨の極みだった。
 玉蜀黍以外玉蜀黍じゃないの 当たり前だけどね♪

9月8日(火) 僕たちの思うようなシャバ  -政治・経済 - 政治・経済・時事問題-

h179.jpg  「木戸銭取って幕を開けずでは」と比喩したのは、総裁選挙に予備選を新設して党員投票制を導入した竹下登全国組織委員長だっただろうか。
 勿論、平安法案審議が佳境を迎える最中に徒らに党内論争を喚起させれば野党を利するし、現実に全国行脚もままならない総裁選挙では結果が明らかでも党政策のアピールの場として有用との論理も成り立つまい。総裁サイドは当然こうした心理が働くことも計算に入れて国会日程を組んだのだろうが、現職総裁の無投票再選は前任者の任期を引き継いだケースを除けば中曽根総裁に次ぐ史上二回目であり、矢張り異例の決着には違いない。
h176.jpg
h177.jpg
 だからこそギリギリまで出馬に意欲を燃やし続けた野田聖子氏には判官贔屓も相俟って女を上げたとの評価も生まれようが、対照的に三年前、党員票では圧倒的に首位だった石破茂氏の対応には些か腑に落ちないものがあったろう。
 俗に総裁選後の政治部記者の最大の関心事は次の総裁と揶揄される様に、再選が決まれば取り分け制度上再々選の無い"安倍後'に向けた展開が蠢き出すのは予想の範疇ではあろう。ただだからと言っていきなりその日の昼に新派閥を立ち上げるのでは性急の謗りを免れ得まい。
 次代のリーダー育成たる効用が喪われて久しいと、寧ろ派閥相互を通じた切磋琢磨が再評価されつつある中では、無派閥を標榜した集団がいきなり鎧を纏うとの批難よりは、寧ろ毎週木曜昼に例会を開いて二重国籍者に踏み絵を迫っていた様に派閥として名は体を表すべく言行一致の率直さは賞賛に値しても可笑しくない。問題はタイミングであり、派閥の最たる現世利益が替わらずポスト配分である以上、ナンバー2たるポジショニングの再アピールを超えて過剰に物欲し気に映るきらいがあろう。
 確かに三角大福中の派閥第二世代が確立して以来、中川一郎氏の悲劇的な事例を貴重な例外とすれば、白地に絵を描く派閥の立ち上げは初めてである。その試みに木曜クラブ事務局から中選挙区期の調整により渡辺派政科研に里子に出され、政治改革で離党して笹川グループを経て新生・新進、更に復党して平成研に戻り再び脱派という派閥の栄枯盛衰とともに歩んだ様な石破氏が挑むのもまた、実に政治的な巡り合わせなのだろうか。

 帝都においても市民権を得つつある串揚げに二日連続で赴く。天麩羅もそうだが、再三内容物の説明により会話が中断されるため、話が弾んでいなければ妥当な話題提供として幸便だが、佳境に入っている際には余計なお世話である。
 会食場所としては痛し痒しだし、そもそもかくお上品で無いシチュエーションの方が似合う食物か。
次のページ

FC2Ad