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コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

4月20日(金) あと少しだけ  -政治・経済 - 小沢一郎-

f597.jpg 政治家の著書と言えば、余程精緻な回顧録となれば資料的価値こそあろうが、往々にして役所の資料の継ぎ接ぎで、些かなりとも本人の手の入れた部位が伺えれば御の字か、誰か別個のブレーンが顔の見え難い文章を美しく纏めたのが通り相場で、古書店の100円コーナーに並んでなお手に取るのを躊躇する類が大半である。
 この中で稀有なベストセラーと言えば70年代なら「日本列島改造論」に他なかろうが、我々の世代にとって今もなお印象深いのは矢張り「日本改造計画」だろう。
 確かに小選挙区制や英国型政府・与党一元化など、今となってはその是非が改めて問われなければならない絵図面が多数織り込まれていたのは事実だが、現にそれを具現化し同時代において既に評価の対象たり得る実行力をも著者が備えていたことが、「日本改造計画」を今もひとつのバイブルたらしめている要因には違いない。
 来週に如何な判決が下されるのかは判らない。ただ法の裁きの何れかを問わず「政治とカネ」に纏わる形容し難い灰色さを補って余りある何かを、人々が今もなお小沢氏に求め続けていることは、到底政治家のそれとは思い難い、参加者が我先にと前方に群がり、乾杯後はウルトラヒーロー宜しくともにフレームに収まるべく長蛇の列が引きも切らない、特異な「励ます会」の絵柄に現出している。
 その末尾に連なろうとは思わなかったが、判然としない「何か」が、周辺の人々の様から何となく忖度されるべく気がするのは、好意的な幻想に過ぎるのだろうか。

 今週は結局丸5日の宴席だった。それが倣い性の人々も仕事柄少なくはなかろうが、私にとっては昼間の生産性が低下するのみならず、体のサイクルが夜に合わせての回転になりかねない禁じ手である。
 来月は少しスローダウンしましょう。