コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

3月31日(月) 緊縮財政  -政治・経済 - 経済-

 世の会社員の多くに取っては年度末は職務の追い込みであったり異動のタイミングだったりと大きな節目の時期に当たるのだろうが、仕事柄年度が変わるに当たって特段の配慮が求めらるることはなかったから、古き良き時代には経費を使い切ったり領収書を回収したりと別の意味で忙しかった記憶はあるものの、余り意識を払った覚えはない。しかし今回は恐らく新年度が始まってからジワジワと真綿で絞められる様に変容を実感することになるのではないか。
 円が高いというのは国力の強さを物語っている訳だから原理的には決して悲観すべきことではない筈だが、「強いドル」が成立し得るのは基軸通貨として半ば無尽蔵に世界からファイナンスされるからであって、取り分け加工貿易に国富の大きな部分を負っているわが国として、現実に円高による厳しい局面の現出は少なくない。当然、現地生産が進んだとはいえ国内生産量の約三分の二を輸出に振り向けている自動車産業メーカーとしては非常な試練に直面しよう。
d559.jpg  ただ実際に予算を減らされる身の上としては溜まったものではないが、幾ら積み上げによる精査に努めても前年度予算比にして数パーセントのシェアの異動に留まらざるを得ない予算制度の宿痾に鑑みれば、一律大幅削減という手法自体には芸が無いとの批判は否めないが、一度大鉈を奮って如何とも足りない部分にのみ渋々追加を認めるプロセスは、過去の柵を断ち切るまでは無理としても、再び景況が回復した際の自由度を高めるという意味では、予算制度に則るという大原則の枠内においては効果的な方策なのかも知れない。恐らく単年度主義からの脱却といった観念上は美しい方策は思案されても、実際には稟議制に回帰する様な試みには別の弊害が生じよう。などと妙に物分かりが良くなっているのは模範的な会社員たり得過ぎているということか。

 幸い本日で終わる会計年度は好況だったから、わが家に緊縮財政が波及するのはタイミングが遅れる模様である。この感覚のズレもより変容への違和感を助長しようが。
 なお写真は祐旭による撮影、存外に旨い。

3月30日(日) キバっと怪傑  -テレビ・ラジオ - 仮面ライダーキバ-

d553.jpg 大河ドラマも一旦視聴習慣から外れるとなかなか復帰出来ないものだが、愈々仮面ライダーキバを毎週見続けるのが辛くなってきた。最大の難点は偶々銀座で飲んだ際会ったライダーフリークのホステス氏も、関係者にも知己の多い整骨師氏も口を揃える通り、実質22分間の番組の中で余りに目まぐるしく今と22年前とを行ったり来たりして、肝腎のストーリーが皆目判らないということだろう。同じ過去と現在の同時並行という手法であっても、例えば原則二話ワンサイクルなのだからその単位で組み立てるとか工夫は可能だし、却って変化が激しい方が子供には興味深く映るという深謀遠慮があるとも思えない。加えて1986年の方の映像が登場人物の服装といい髪型といい、如何にも親世代層の視覚に訴えるべくバブル風味であるのもあざとくて鼻に付く。
d554.jpg これではどうにもキバットベルトを購入しようというインセンティブが湧かないから営業上も深刻だろう。例年TVとのメディアミックスで製作される春の劇場版も今年は前作との共演で、未だ電王頼みなのである。今更ながら乾坤一擲の逆転満塁本塁打だった電王も、complete盤を名乗るCD5枚組BGM集が発売されてもテレビサイズは収録されておらず、更に新しいCDシングルまで追加で発売されるに到っては些か悪ノリのし過ぎの感なきにしもあらずだが、それでも買って仕舞わせるだけのディテールへの配慮が幅広い世代の支持を得た所以だろう。ここ数年は毎年今回限りかと危機を唱え続けられ、実際ウルトラシリーズの惨状に鑑みれば奇跡に近いライダーの命脈もこのままでは線香は散り際が、になりかねない。何時の間にかキバの対人恐怖症という性格設定も曖昧になってきているし、イクサの変身は電王に近い。察するに乳幼児向けに徹した単純娯楽路線への転向での生き残りを企んでいるのだろうか。

 巨人、因縁のヤクルトに開幕三連敗。遺恨は兎に角、わざわざ中日戦に上原、内海を温存した策が妥当だったかは問われよう。

3月29日(土) 黒い海  -グルメ - ラーメン-

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 肝心のゴルフはドライバーが好調で前半53とはラウンド機会減少の中、評価出来る数字ではあったが、丁度下り坂になった辺りでアクシデントにより中断を余儀なくされたのが吉であったか凶だったかは判らない。
 しかし期せずしてクラブハウスで待機となり、身体を休めながらTVを見ていると、ラーメン王なる人物が現れ50杯のラーメンの店名を当てていくという番組が放送されていた。恐ろしいことに段々とハードルが上がり、麺だけでも判別して仕舞うのだからたいしたものである。考えてみればワインのソムリエだって似た様なことを職業として行っている訳だからそのラーメン版が存在しても可笑しくない道理にはなろうが、何事も未開の分野に第一歩を踏み出すというのはインパクトのあるものだ。
 その番組に感化された訳でもないのだが、帰路には一部には熱狂的な支持者がいる、かどうかは定かではないがそれなりに有名な、内房は富津市の竹岡ラーメン「梅乃家」に足を運ぶこととなった。 以前上官がこの近辺に別荘を持っており"釣り接待"で幾度か訪れた関係から名前だけはよく聞かされていたが実食は初めてである。何と言っても最大の特色はダシを取らず殆ど醤油を薄めただけの様な真っ黒いスープだろう。味噌にしろ豚骨にしろ味が濃いのが好みなので相性は悪くない筈だったが、正直なところ度々箸を付けてみたいとは思えなかった。しかしながら表に出てみると「原材料の高騰に鑑み値上げ」のお知らせが掲示してあり、にも拘わらず常日頃行列しているということは、矢張り何等か人の舌を惹き付ける要素があるということか。ラーメン界の七不思議のひとつとして提起したい。

3月28日(金) お姉さんといっしょ  -アイドル・芸能 - 芸能一般-

d550.jpg 幼児番組は当然主たる対象である乳幼児のみならず往々にしてその親も知らず知らずに熱心な視聴者になっているケースは少なくないから、出演者の知名度たるや絶大である。中でも老舗の「おかあさんといっしょ」のメインキャスト交代ともなれば関係者の耳目を集めない筈はない。
 だから本日の、歌のお兄さんお姉さんを五年間務めた今井ゆうぞう、はいだしょうこコンビから新任の横山だいすけ、三谷たくみ両氏への交代劇はスプーもジャコビーも涙、涙の一大イベントが繰り広げられたかというとそこは幼児番組らしく、新旧相携えて一曲披露したのみであっさりとバトンタッチが為されたのであった。
 ところでこの種番組のキャストは如何なる過程で選考されどの様な資質、経歴が必要とされるのだろうか。「唄の」という枕言葉が付いているにも拘わらず、必ずしも歌唱力だけが判断基準ではないのは、劇団四季出身でミュージカル経験があるとはいえ寧ろダンスに秀でた今井氏が起用されていることからも明らかだろう。とはいえ幾ら踊り担当であってもいとうまゆ氏の掛け声の様に12音階以外の音程を発しているのではと疑われる様では幼児教育上不適切であるし、歴史を紐解けば田中星司、水木一郎といった錚々たる顔触れも見受けられるから、歌が上手いに越したことはない。
 ただ番組出演のキャリアがその後の人生にどう活かされるかは微妙なものがあろう。古くはピンポンパンの酒井ゆきえ氏の如く余りに"お姉さん"イメージが強くて女優転身後も役柄が限られた様な事例もあったし、「だんご三兄弟」で一世を風靡した茂森あゆみ氏のタレント転向も芳しい結果を残しているとは言い難い。直近では05年に12年に亘った体操のお兄さんを卒業した佐藤弘道氏も退任直後はパラエティ番組に盛んに登場していたが、現在は土曜版「あそびだいすき!」が主たる活動フィールドに落ち着いている。
 今井、はいだ両氏は出来ているのではないかとの噂もあったが、こうしたゴシッブや羽目を外した言動を自然と自粛せざるを得ない環境に制約される面もあろう。何はともあれ新しい二人の行く末を見守りたい。

3月27日(木) 春らんまん  -音楽 - YouTube動画-

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 お仕事で九段に赴くと急激な陽気の中、俄かに咲き乱れた桜に包まれ唐突なお花見気分である。余り花や葉を愛でる性分にないのは恐らく視神経の赤と緑のレセプターが弱いという特徴に基づくもので、詰まり私の見ている花や葉は実際にはより鮮やかであって、だからこそ多くの人を魅了しているのだろう。感受性に乏しいが故ではないと自覚的には認識していると、言い訳しておこう。

 新興の音楽著作権管理事業者JRCがYouTubeと管理著作権の包括利用許諾契約を締結したという。的確な喩えではないが本田技研が中国でのバイクの違法コピーに手を焼いて当のコピー会社と正式にライセンス契約を結んで仕舞った様なもの、と言っては新しいメディアに失礼か。ただYouTube発祥の経緯に鑑みれば強ち間違った例示でもなかろう。
 この契約により素人が勝手にカバーした楽曲の投稿も当該JRC管理曲に限っては合法化される訳で、YMOカバーバンド中国男の主宰者としては、YMOの楽曲そのものは老舗のJASRAC管轄だとしても、好ましい動きと受け止められよう。こうした新奇性に富む試みは概ね過去の経緯や係累に捕われ難い新興企業の特権になりがちだが、そもそも長年JASRACの独占が続いてきた音楽著作権管理会社間の競争とは如何なるものなのか。勿論、日本作曲界の大家との金銭的に不明朗な関係等、JASRAC側に起因する問題により既存の会員が離脱していったという要素は認められよう。が単にYouTubeといち早く契約したからと言ってそれが当該管理会社の著しい営業力の強化に寄与するとも思い難い。競争を通じて利便性が向上するに越したことはないのだが。

3月26日(水) 港で会いましょう  -地域情報 - 東京23区-

d546.jpg 新しい建物が竣工した際、果て此所には従前何があったのかなと頭を捻ってみても思い出せないことは少なくない。或いは現在の東京ドームは後楽園球場の跡地に建っていると理解している向きは少なくなかろうが、事実関係は現在のドーム球場Big Eggは後楽園競輪場が美濃部都政の競輪廃除で駐車場と化したスペース、即ち旧球場の隣に立地しており、現に建設過程においては取り壊し中の後楽園球場と新旧仲良く並ぶ映像も残されている。ただ路盤から何から併せて整備されると人の記憶など簡単に書き換えられるという好例だろう。
 その後楽園もドームホテルや温泉施設ラクーアの新造と手広く事業を展開しているが、先週には地下鉄水道橋駅、若しくは明らかに遠回りでありながらJRの導線管理上こちらにも案内表示されているJR水道橋駅東口からは丁度エントランスとなる部位に「ミーツポート」なる新たな建造物がお目見えした。
 端的に言えばホールと食事所に過ぎないが、確かにこれまで東京ドーム域の中で腹を膨らませようと思っても、カフェの類を除くと北側後楽園駅方面まで足を伸ばさないとあり付くけなかったから、春日通り沿いの店舗に得べかりし顧客を取り逃がしていた事例も多かったろう。従って営業上の効用も大きかろうし、ドームの文字通り導入部としては妥当な投資なのだろう。次はおもちゃ王国の増築、リニューアルも是非検討戴きたい。

3月23日(日) セゾン・セゾン  -育児 - パパ育児日記。-

d542.jpg 作業着に長靴で三日続けて雪山に挑む体力は残されていなかったので穏当に苺刈りとした。スキーもシーズン終盤を迎えた雪国でわざわざ苺に現を抜かす様な酔狂な輩も居まいと思っていたら、存外に千客万来とはこれ如何に。考えてみれば雪を離れれば行楽客を魅了する娯楽に乏しいのは当然かも知れない。
 概ね苺刈りのシステムは何処でも同じ様なもので時間内食べ放題か、定められたパック等で換算した従量制だろう。当然4歳と1歳の乳幼児では大量に食べられる訳もないから後者としたが、前回禁じられている現場での即食を咎めても仲々止めなかった祐旭の聞き分けが良くなった替わりに、公資が率先してもぎ取りを実践するも力の加減が判らずベチョっと苺に指紋並びに指型を残す新たな事態が発生したのは意外と言えば意外であった。
d544.jpg ともあれ苺刈りそのものは事後の実食を含めてもあっという間に終わって仕舞うから、続いては牧歌的にシャボン球に興ずることとした。幼稚園でもわが家のベランダでも修練に余念のない祐旭のシャボン玉作りには、苺同様未だ吹き加減をコントロール出来ない公資に比して明らかに一日以上の長が認められる。そればかりか愈々興が乗ってくると、円状で中空になったタブレットの如き器具まで操り、一寸したアーティストの面持ちである。シャボン球技師という職業が存在するのか、あったとしてそれで食べていけるかは甚だ疑問ではあるが、祐旭が思いのほか器用であることは確認出来た。

 福島県矢祭町では、全国で初めて代議員の固定報酬を廃し、議会をはじめ公務の当該日のみ日額3万円支給と改めることを正式に決定した。財政緊縮という指向性はよく理解出来る。しかしながら恒常的な収入を絶つということは、事実上議員単独で食べていくことを不可能にする、則ち職業政治家の否定である。わが国独特の-それが長所であり同時に短所にも早変わりする-清貧嗜好から名望政治家を偶像視する思想が底流にあるのだろうし、現実に町村議員の大半は地域である程度功成り遂げた人物が務めており、生計の面から見れば議員報酬は副収入に過ぎないという実態もあろう。ただ活動の大層を篤志家のノブレス・オブリージュに委ねるというのは一見クリーンに映るのはその通りだとしても、突き詰めれば身銭を切る余裕のある者だけが議員になれば良いという話しで、わが国の最も讃えられるべき政治家は「絹のハンカチ」藤山愛一郎氏ということになって仕舞う。一概に否定する積もりはないが、これを安易に称賛するのはそれこそ代議制民主主義の危機を喚ぼう。

3月22日(土) 均衡を超えて  -地域情報 - 新潟県-

d539.jpg 昨日とは河岸を変え湯沢パークスキー場に赴く。妻が大学時代にDJバイトをしていたというエピソードが既にバブリーだが、山の更に高層部は妻と度々ラウンドした現名 ゴールド越後湯沢ゴルフ場である。ただ苗場プリンスの如く両者が土地を共有している訳ではないから理論的にはスキーとゴルフは両立する計算になるが、当然気候上成り立たないのは残念である。
d540.jpg 従って本日も一家で橇に勢を注いだ訳だが、大きな栗鼠型の風船滑り台が設営され子供向きの一角が誂えられてはいるが、流石にこちらは入場料も無いだけに岩原ではベルトコンベアだった橇スタート時点までの運搬が純然たる人力で疲労困憊夥しい。が二日目ともなると祐旭の方が要領を得て自ら橇を引いて雪坂を登っていくから頼もしいではないか。更には昨日は頑なに拒んだスキーも先月に次ぎ掃いてみたが、スムースに歩くにはもう少し足の筋力が必要そうだ。

d541.jpg 又しても親の方がグロッキー気味になったので、午後は趣向を変えて祐旭と二人、新幹線で隣駅まで足を運んだ。岐阜羽島ほど露骨ではなくとも政治駅との標榜囂しい浦佐駅東口にはかの田中角栄元総理の銅像が鎮座在し、街を睥睨していることはその筋では有名である。しかし一区間10分少々往復の旅と構えていたが、そうは問屋が卸さない。失礼ながら上越新幹線の"東京都湯沢町"以北の辺鄙さを舐めてはいけないのだ。結局30分待機して長岡までときで出て引き返し、雪の少ない長岡の特色を車窓から目に出来たのは幸便だったが、それでも湯沢で大人しく新潟行各駅を待つよりは早く着くのだから恐れ入る。嗚呼だからこそ田中先生は「国土の均衡ある発展」を唱え、今真にそれが時代の成熟の中で変貌を求められつつあると、あの右手を挙げたトレードマークのポーズを仰ぎ見ながら感慨に浸ったのであった。
 帰路は思い付いて在来線で帰還するも約30分、結果的には行きもそれが一番早かったのだろうしトンネルが殆ど無いから眺めも良い。並行在来線のJRからの経営切り離しが制度化される以前、強引ではあっても国鉄時代に新幹線を完成させた我田引鉄は、地元に取っては矢張り有益であった。

3月21日(金) 粘り強い雪  -育児 - パパ育児日記。-

d545.jpg 記録上は今年に入ってからも月に一度ずつ休暇を取っているのだが、何れも仕事絡みだったので純粋に一家で過ごす平日は本年初めてになる。訪れたのは昨月に続く湯沢、刺す様な寒気に包まれた一月前に比べると、このところの陽気の為せる業もあるかも知れないが、随分と過ごし易い。その分もう空からは降らないし、積もった雪は半ばシャーベット状にしゃりしゃりとして、雪達磨を造成したり、歩く度に足がズポズポと埋まってトンネルを抜けると雪国だったという感慨を味わうには物足りないが、今冬二度目の岩原スキー場のキッズスペースは橇が滑り過ぎず、祐旭には丁度良い案配だったか。
d538.jpg ただ二月連続で雪にも慣れた筈の祐旭が水が入った、冷たいと騒いでは再三手袋を取って仕舞うのには閉口した。妻は雨やら水に濡れるのが非常に嫌いな自らの影響だろうと言うが、父も半ば無理矢理にスキーに連れられた際には雪がスキー靴に混入し段々と感覚が麻痺していく中で、何故にこんな苦行に身を委ねなければならないのかと、八甲田に向かう北大路欣也演ずる神田大尉の如く激しい怒りを抱いた記憶があるから、気持ちはよく判る。その祐旭に感化された訳でもなかろうが、祐旭には好都合だった粘雪も端から重量のある父には逆効果で返って足で漕がざるを得ず、午後に至ると段々と橇ですらコントロールが効かなくなってきた。そこでお三時前には引き上げると悠々温泉に浸かり、毎度の通り早々21時過には床に就いたのである。

3月20日(祝) 青い稲妻  -趣味・実用 - 鉄道-

d535.jpg 昨夕は幸便に仕事を作って大手町に赴くと産経ビル前広場にいきなり電車が据えられてあって驚く。よく見ると本物よりは幾分ずんぐりむっくりで好意的に捉えれば可愛らしい列車は、15日に開通した相互乗入先の地下鉄千代田線内を走行する小田急の新特急「青いロマンスカー」の宣伝告知用オブジェであった。
 大深度でない限り原則として道路河川等公有地の下部を走らざるを得ない地下鉄の構造上、駅近辺のみ土地を左右に拡げて通過退避設備を設けることは難しいから、旧新玉川線の如く予め桜新町駅前後でトンネルを上下に振って複々線用地を確保するといった荒業を用いない限り、優等列車の走行は難しい。勿論今般も千代田線の線増工事が行われた筈もないから、朝夕のみとはいえ青いロマンスカー新設にあたり難を極めたのはダイヤ作製だろう。ただ混雑する鈍行を大きく削減することは出来ないので、ゆったり座れるという特典はあったとしても恐らく所用時間は著しく短縮はされていないのではないか。
d536.jpg など連々と考えながら千代田線に降りてみると何たる幸運、間もなく当の青いロマンスカーがやって来るではないか。と言うのは公式見解で当然周到に時間読みをしてあったのだが、二重橋駅方面ホーム端に移動すれば、カメラ片手に明らかにフリークっぽさを醸し出す方々がチラホラ。流石に背広姿では一寸違和感がと一瞬の躊躇いはあったが、いざ電車が入線すると現に乗車しようとする人も偶々そこに居合わせた人もフラッシュ放列の嵐で、やはり男たるもの深層真理に於いては等しく電車に惹かれる心性を秘めているということかと得心した。
 なお全席指定のため冷やかし客を防止するためだろう、千代田線内のみの乗車は不可扱いとなっているので、どうしても試乗されたい方は成城学園前からお引き返し下さい。

 パ リーグ開幕、ダルビッシュはいきなり完封とはあっぱれである。元来の資質もあろうが21歳でこの風格は空恐ろしい。
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