コラム堀内一三

~粥川善洋の四方山コラム~

11月30日(木) さらばヒルトン  -地域情報 - 東京23区-

c928.jpg キャピトル東急ホテルが43年の歴史にピリオドを打った。よく言及される様に同ホテルは東京五輪の前年に東京ヒルトン・ホテルとして開業し、66年のビートルズ来日に際しては10階スウィートに宿泊を受け入れたことで一躍名を馳せた。83年にはヒルトンとの20年の契約満了を以て、国会議事堂に最も近いホテルとして文字通り"キャピトル"の名を冠し、東急ホテル事業のフラッグシップと遇されたのである。
 元より私に特段の深遠な御縁がある訳ではないが、嘗てこの地に存在した北大路魯山人主宰の料亭・星ヶ岡茶寮にその名を由来する中華料理店「星ヶ岡」は、取り分け溜池山王駅が出来てからは昼に人に会うのに好立地だったし、日枝神社で行った長男・次男のお宮参り後の宴席にも活用するなど愛用させて貰った。当面は赤坂東急ホテル下に移動して生き長らえるようだが、傾斜地に半ば隠れ家の如く立地するキャピトルだからこそ使い勝手が良かったのであり、パジャマビルでは客層も大いに異なるし雰囲気も変わろう。
 議員会館はじめ国会周辺の再開発が進む中、確かにこれまでの永田町近隣の土地利用は多分に優雅に過ぎたし、東急としても既に本丸の渋谷・旧本社跡地にセルリアンという新たな旗艦ホテルを据えたので老朽化したキャピトルはお役御免ということだろう。再開発後の複合ビルは詳細が明らかにされていないが、日本工業倶楽部の如く外観のみ旧態を維持して中身は全くの別物というのも賛否両論あろうし、老兵は去りゆき記憶の中だけに生き続けるのも景観のあり方かも知れない。長い間お疲れさまでした。

11月29日(水) 私達はこんなに遠い  -音楽 - テクノ・エレクトロニカ-

 このところ周囲で風邪が蔓延している。子供を経由した菌は大人により手強く襲ってくるとの説もあるが、父の現下の職務環境も記者クラブ・スタイル、との表現で判り難ければ男九人が雁首並べて背中を向け合っている閉鎖された空間なのでアメリカが風邪を引いた時の日本ではないが、一巡する頃には耐久性の強いウィルスに化けてもう一周しそうな勢いである。ダブル攻勢を浴びた風邪が猛威を奮い今日は妻がダウンして実家の応援部隊を仰ぐことになって仕舞った。今年こそインフルエンザの予防接種も忘れず、冬に備えたい。

c944.jpg 小学生の頃、YMOワールド・ツアー中の教授とアッコちゃんがダブル不倫で出来ているという話を聞いた時には幼い身の上ゆえ非常に衝撃を受けたが、今般坂本・矢野夫妻が遂に離婚成立との報道に接し、別の意味で耳を疑った。既に90年代初頭のNY移住と相前後して破局が伝えられ、矢野氏の宗教上の理由から籍はそのままとしたが、教授が別の愛人と子供の居ることを公表した段階で折り合いは付いたものと理解していたところに、今般の正式離婚報道である。週刊誌に拠れば係争が長引いたのは数億円とされる莫大な慰謝料を巡ってであり、そのためここ数年教授はアルバムを乱発していたと揶揄されている。"世界のサカモト"も存外に儲けは少ないのか、家庭が多過ぎるのかよく判らないが、他人事ながらもう少し綺麗なエンディングを繕うことは出来なかったのか、ファンとしては少々寂しいものである。
 矢野顕子の名盤「ごはんができたよ」に収められた「またあおね」は同氏の前夫(当時)・矢野誠氏に送ったメッセージというのは有名な話だが、新たに破局した二人にそんな美しいエピソードが生まれる日は訪れるのだろうか。

11月26日(日) 横浜じゃトラディショナルな  -趣味・実用 - 鉄道-

c940.jpg 補選、ゴルフに続いて先週はこどもの国、更に昨日は二子玉川から自由が丘経由横浜を通り越して中華街へと、このところ神奈川尽いている。初物を拝んでみたくなる性分とはいえ、南北線開通時もそうだったが地下鉄では風景も見えず終点で地上に出現して初めてここだったかと得心する程度で、みなとみらい線も元町から蜻蛉帰りして横浜の会合に赴いた。永田町近辺に6年も屯っていると全く見ず知らずと思っていた人同士がひょんなことで同じ会合に顔を揃えたり、知人の痴人、ではなく知人だったりとこの世界の凝縮性と汎用性の広さに改めて感服する。

c941.jpg 一方本日は新川崎へ、妻と公資が親類の結婚式に出席したため久々に祐旭と二人旅である。神奈川東部へは湘南新宿ラインも本数が増え東京西部からの時間距離も大幅に短縮されたが、グリーン自由席という面白いシステムが導入され一層便利になった。しかも土日祝は更に安く、乗車前に購入すればSUICAに情報が記録され、座席上部(左写真)に接触させると文字通り赤い表示がグリーンに変わり検札不要とは合理的ではないか。原理上は事前購入しても座れない事態が生じそうだが、私の数少ない乗車例では不思議と常にギリギリで席を確保出来ており、或いは新宿以東では諦めて払い戻している後続者が居るのかも知れない。しかし乳児は当然SUICAを所有していないので事前割引が効かなかったのは残念だった。
c942.jpg 新川崎を訪れた理由は6月に次ぐ友人宅での家族麻雀会で、麻雀世代でない我々は大学時代に卓を囲むことは殆ど無かったが、どういう訳か卒業後に面子が増殖し、時を経るに連れ温泉宿に一泊して逗留から退去まで打ち続ける体力編と、家族連れで日中に卓を囲む懇親編の2系統に収斂して現在に至っている。本日は後者なので成績そのものに血眼になることもなく、祐旭はすっかり70年代仮面ライダー化して「ストロンガー!」と吠え続けていた。なお左写真は本格大陸製麻雀牌で国産より二回り程大きい替わりに半分位の薄さで慣れるまで時間が掛かった。

11月24日(金) Fill The GAP  -政治・経済 - 格差社会-

 安倍政権の大きな課題のひとつが格差是正にあるのは理解出来るが、過度の格差解消論は逆バネが働き過ぎている感がある。護送船団よりは自由競争、結果の平等より機会の平等をと声高らかに経済構造改革を推進し、大多数の国民がまたそれを支持したのだから悪平等から公正な競争に基づく格差が生ずる社会に移行しつつあるのは寧ろ喜ぶべき姿だろう。問題なのは個々人の責に帰さない事由によるもので、よく指摘されるのは親の居住地域・貧富により教育機会はじめ格差が継承されることだが、より卑近な事象として新卒時の経済環境による就業機会の多寡が挙げられるのではないか。
 90年代初期の究極の学生売り手市場から一転して失われた10年には就職氷河期が続き、昨今再び大企業を中心に就職戦線は活況を呈している。柔然よりは雇用の流動化が進み、また企業も中途採用を増加させているとはいえ、依然として大企業を中心に真っサラな新卒者が望まれるケースが多い以上、卒業が丁度不況期に当り就社の叶わなかった当事者は勿論のこと、余剰人員の多いバブル期組には何時まで経っても部下もないプレーヤーのままでマネジメントの機会が得られず、一方10年以上間が空いてポンと放り込まれた層もスムースなOJTに恵まれないなど歪が大きくなっている。しかし方や上げ潮の担い手たるべく利潤追求を図りながら、非正規雇用の活用による労働分配率の低下が労働生産性の低下に結び付かないことを実証してきた企業にとっては、正規雇用の拡大が企業にとって有利に働く、百歩譲って不利ならない条件が整備されない限り再び大規模な正規雇用の受け皿たることは考え難く、正規・非正規の垣根の低下をも意図したパート労働者への厚生年金適用拡大といった施策は、現行の派遣法が3年を超えての継続雇用には正社員化を求めているが故に幾ら有能であっても3年で人員の交替や部局の異動を行わざるを得ない運用になり果てたように、下手をすれば非正規社員を減少させその労働分を既存の正規社員が抱え込む結末に陥る危険性がある。
 儒教的な長幼の序が社会の根底にあるわが社会において年功序列が一足飛びに崩れることはなかろうし、また過度に崩壊させる必要もない。しかしながら公務員試験の入口での職種の分別が世論の批判を浴び、ともするとその液状化が実施されかねないのと対照的に、民間は大企業を中心に横並びの年功序列を標榜しながら社員の階層化、というと言葉は厳しいがコア人材と非コア人材の選別をより早期化しつつある。従って、選別の結果を秘匿しながら人参をぶら提げるが如くに仮初の意欲惹起を図るのでなく、企業は内部人材のコアと非コアを明らかにした上でとくに非コア人材-コアへの転換可能性を賦与した上で-を中心に中途採用の活性化を図る。そのために外部化された専門能力開発市場が用意され、旧来の正規と非正規雇用の中間形態として5年程度の有期採用を設けることにより、リアリズムと再チャレンジというアメリカン・ドリームの如き幻想の幾分不恰好ではあれ融和を図ることが可能ではなかろうか。

 珍しく細木数子氏の番組を見たら元チェッカーズの鶴久政治氏が哀しそうに心情を吐露していた。一般に亡くなったクロベエ氏を含め藤井フミヤ氏以下五氏対高杢・鶴久両氏と描かれた対立構図だが、鶴久氏の話を聞く限り高杢氏と同列に扱われることは非常に迷惑そうだった。病は人を変えるということかも知れないが、これも楽器の出来る/出来ないという特性の齎した格差に過ぎない、と言って仕舞うと角が立つのはわが国のいいところでも悪いところでもある。

11月23日(祝) 崖っぷち  -スポーツ - ゴルフ-

c939.jpg つい先日日曜は久し振りと余裕を醸し出していたのだ一転して休日ゴルフ続きである。祐旭が来春から通う幼稚園は行事が多いことに定評があるが、幸いクリスマスの替わりに新嘗祭を祝うということもなく、勤労に感謝しながらの棒振りが成立した。正面にはバブルの塔が建ち、過剰なエントランスが我々を誘い、しかも朝食と昼食は別個に棟が設けられた、ああ懐かしき1990年との郷愁をもそそられる、成田空港に程近いゴルフ場にて、離発着する幾多の旅客機を眺めながらの典雅なプレーである。
 ところがまたぞろのドライバー病で、確かに難し目のコースではあったが昼食前に概ね1ラウンド分を叩き終えて仕舞い事態は深刻である。しかし考えてみれば10月からの4ラウンド中3回で120を超えており、うちひとつの後半だけ天啓の如くに50切りがあったに過ぎないという事実に照らせば、即ち実力が低下しているのではないか。既に巣立っていった同僚にドライバー・イップスにかかりゴルフを辞めたいと零していた人物が居たが、確かにティーショットがチョロってばかりだと毎ホール毎ホールが遥かなる行路で疲れる以前に丸で爽快感が得られない。そもそもドライバー、FW、ミドルアイアン、ショートアイアン、アプローチ、パッティングと大雑把に6分類して、大方うち2項目位には光る要素が垣間見られるものだが、今回はショートアイアンだけで、そういう時に限って綺麗に飛び過ぎてOBになったりするのである。こうなると新ドライバーが合っていないのではとの疑念が鎌首を擡げてきて、練習時間の逼迫を新兵器というコストで代替した筈がまたぞろ他社製品の検索を始め、しかしながら再び追加投資に踏み切ればまた練習に行かなければならず自家撞着に陥る。悩みは深い。

 前夜の祐旭との会話。「ごめんね。明日お仕事でいないの」「お父さん会社行くの」「そうだよ」「会社行ってゴルフするの」「そうだよ」。図らずも図星である。父をゴルファーだと思っている訳ではあるまいが、スコアは当分黙っておこう。

11月22日(水) 酔いどれ挽歌  -育児 - パパ育児日記。-

c933.jpg 乗り物酔いは三半規管の感ずる身体の平衡感覚と視覚のズレによって生じ、従って自動車内で読書をしたりすると余計に酔い易くなる構造になっている。では乗り物酔いの強弱を司どる三半規管の修正機能の良し悪しは生来の資質なのか、或いは遺伝するものなのか。
 長男・祐旭は車に乗る度に少々の揺れなど眼中になく程なくチャイルド・シートですやすやと寝息を立てている。これは妻の実家との往復で生後間もなくから自動車に乗り慣れたからかと思っていたら、次男・公資は初めて車に乗ったその日から、未だにグズってなかなか寝付けない。非常に数少ないサンプルではあるが、このケースから推察されるのは三半規管の機能は必ずしも後天的に形成されないとの仮説である。なお遺伝については父は殆ど乗り物酔いしないのに対し母は滅法弱いのでわが家の症例からは何の判断も得られない。
 一方で父が弱いのは飛行機の縦揺れと船の横揺れで、護衛艦は殆ど揺れなかったので胸を撫で下ろしたのだが、伴に飛行機に乗る度にガクンと全体が下降する度に悲鳴を上げたり妻の手を強く握り締めたりして嬉しくなさそうな顔をされたものである。子供の頃は日本ランドや富士急ハイランドのジェットコースターに嬉々として乗り込んでいた記憶もあるのだが、ブランコは物心付く頃には既に嫌いだったし、長ずるに連れ上下動への適性が失われたのか、酔う以前の問題として非常に怖いのである。この点は祐旭もきっと父の性癖を受け継いでいるだろうと期待していたが、満三歳になったばかりだというのに東京ディズニーランドでは珈琲カップもゴーカートにも、酔う気配も怖がる暇もなく目を輝かせて乗り込んでおり、いずれコースターやフリーフォールの類に同乗を強く求められるのではないかと今から戦々恐々である。妻には乗り物酔いという錦の御旗があるが、乗り物怖がりでは通用しそうにない。結論は酔いも恐怖感も後天的には如何ともし難いという定理だが、それが科学的に証明されたとしても何れ父がコースターに乗る日は訪れるだろう。まずは滑り台から出直しか。

11月21日(火) 地底超特急西へ  -趣味・実用 - 鉄道-

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 山梨県は富士急行の玄関口、大月駅から自動車にて15分程のリニア実験センターを訪れる。丁度二年前、私の着任を目前に我々の先達が同地を訪れるとの報に接した際には、重度の電車フリークでは決してないが都市変遷派として公共・私的を問わず交通体系に関心を抱く者たるや非常な羨望を覚えたものだが、今般実験線の延長工事着工により視察受け入れが制限される前に滑り込みで試乗の機会を与えられたことに深く感謝する次第である。
 30分も前に到着して隣接する見学センターで車両の往来を見物した後、オンタイムで前説会場に勢揃いするとJR職員氏に丸で異邦人に遭遇したが如き驚愕を示される。それもその筈で最前列に居を据えた我々の後方座席は待てども待てども伽藍堂で10分も過ぎてから漸くチラホラ参加者がやって来る。良くも悪くも物見遊山の団体客が大半なので相当な余裕を持って時間割が組んであるらしい。座学に続き愈々実車試乗が始まるとホーム自体が建屋の中でホームドアと言うよりは航空機のタラップに近い接続機を経由して乗り込むため直に客車本体を撫でることは出来ない。現行約18kmの実験線のほぼ中間に位置するセンターから概ね2往復の行路だが、まず感激するのが低速走行時の車輪を時速130km程度で格納しはじめ160km程度で浮上が完了した際の、電車独特の継続的な下部からの振動が消える瞬間である。ところがこれは快適と悦に入る間もなく折り返し500km走行に到達すると打って変わって激しい揺れと騒音で非常な緊張を強いられ、かつ続く10度の傾斜を付けた曲線運行はカーブであることが充分に体感出来る強いGが掛かりと、正直なところとても営業運転に耐え得る代物とは言い難い。
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東京-大阪1時間の青写真に鑑みれば比較対照すべきは航空機なのかも知れないが、少なくとも乱気流がない限り大型飛行機の旅の方が余程快適に思えるし、鉄の塊が空を浮くことが信じられないという鉄道信者であれば今度は新幹線の延長線上で考えるだろうから何れにしろ対抗出来ない。しかも降りてから向正面の展望広場へと階段を上り往来を眺めていると、その速さに威圧されるのみならず、のぞみを見送る通過駅に比べれば車輪の摩擦音がない分実際には緩和されているのかも知れないが、少なくとも看過出来る騒音ではない。
 物心付いた時には東海道新幹線が当たり前に存在していた世代にとって、磁力により浮上し500km超の高速で疾走するリニア・モーターカーの解説はまさに先端科学を代表する夢の超々特急であった。しかし整備新幹線ですら国家全体としては半ばお荷物の様相を呈し、全国新幹線計画は雲散霧消したかの如き現代において、「中央と地方」「太平洋と日本海」のインフラ整備の格差を是正すべきとの立場からもより重点化された"国土の特色ある発展"を目指す視点からも、沿線対策や好線形の確保のためにも恐らくは実験線同様その過半をトンネル化せざるを得ないのであろう思われるリニア中央新幹線に、気前良く国費を投入しようとの機運が高まる局面は想像し難いのではないか。
 夢は夢らしくある時が最も美しく輝くのかも知れない。

11月19日(日) バボちゃんとブーブくん  -スポーツ - バレーボール-

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 ワールドカップにしろ世界選手権にしろほぼ毎年、しかも毎回日本で行われている様な錯覚に陥るバレーボールであるが、それでもTVのチャンネルを回して仕舞うのは"東洋の魔女"を配したわが国のDNAなのか、或いは排球の持つ世界共通の魅力なのか。
 頓に男子は五輪出場も覚束ない状況が続いていたのがここに来て復調の兆しが見えてきたのは、遅ればせながら大型化の持つ必然性を認識したのが功を奏してきたということだろう。そもそもわが国は「アタックNo.1」ではないが回転レシーブを主体とした守りのバレーで一世を風靡しながら、スピード化とバレーの持つ"勢い"の怖さをより強く体感させるラリーポイント制+リベロの導入による、是非は別として技能よりも身長とパワーがモノを言う攻めのバレーへの転換に乗り遅れたのが王国の転落を招いたと言っても過言ではない。勿論、米国をはじめ身体的能力に長けた西側先進諸国が本格的にバレーに注力すれば体格に劣るわが国が相対的に不利になりゆくであろうことは必定だったが、漸く諸外国に匹敵するというのは贔屓目に過ぎるとしても、少なくともベストメンバーであれば著しく見劣りはしない布陣を揃えることが出来たのではないか。サーブレシーブがそのまま相手コートに返って仕舞う場面が目に付き、お家芸の守備力が弱まっている感があること、ベテランが多く世代交代に不安があるのが今後の課題だろうか。
 それにしても接戦・好試合続きでTBSとしては非常に喜ばしいだろうが、島田伸助氏に一寸似た植田監督もさぞ胃が痛い日々を送っていることだろう。引き続き善戦を期待したい。

 首長選挙が目白押しだが"天王山"の沖縄県知事選は与党候補が逆転勝利した。ここ一番の与党の強さを改めて見せ付けた形だが、その裏では福岡市長選に予想外の敗北、先週の福島県知事選も大敗しており、与党の力の入れ方が如実に結果に表れるということかも知れぬ。

11月18日(土) 四半世紀を超えて  -地域情報 - 地域情報-

c929.jpg 「こどもの国」は横浜市緑区と東京都町田市に跨る児童厚生施設で皇太子殿下(現天皇陛下)御成婚への御祝い金を基金として1965年のこどもの日に開園している。生後間もなくから小学校低学年期までを現・青葉区の青葉台で過ごした私にとっては非常に思い出深い土地で、最期に訪れた三年時の遠足では全行程徒歩のため非常な疲労を感じたが、園内に矢鱈と林立する横穴を逐一指摘しながら闊歩していたことだけは明瞭に記憶しており、後年同地が旧陸軍田奈弾薬庫補給廠跡で米軍駐屯後に返還されたものであり、横穴はまさに弾薬の倉庫に他ならなかったことを知り戦慄を覚えたものである。
 今般28年振りに同地に舞い降りたのは知人のバーベキューに誘われたからであったが、危惧された通り祐旭の風邪が再燃し、通例ならば参加を断念すべきところを父の強い希望で生後半年に満たぬ公資との初の二人旅として強行したが故であった。来ればフラッシュバックの様に記憶が甦るかと思ったが全く未知の荒野に降り立ったが如くで少しとして懐かしくなく、大半がそのまま放置される中で唯一「無名戦士の墓」(上写真)として整備された倉庫に手を合わせ、郷愁というよりは歴史探訪紀行であった。
c930.jpg 往時は純然たる郊外だったこの地も今や大幅に宅地化され、こどもの国線も00年に中間に恩田駅が新設され通勤線化が図られたが、長津田駅発車後暫くは異様に低速運転に務めているのが騒音問題での住民との折衝の跡を物語っている。外縁部から緑が失われたためこどもの国だけが浮き上がってみえるのは少々残念ではあるが、改めて一家で訪れたい。なお新調した防寒ウルトラマンに身を包んだ公資はまだ人見知り段階に至っていないため誰にも愛想を振り撒き人気者であった。

11月16日(木) 美の基準  -アイドル・芸能 - 女優-

c927.jpg 株式投資を「投票者全体の平均的な選好に最も近かった者を当選とする」投票に準え、自分が最も美しいと思う人物でなく、他の多くの参加者が選択するであろう人気者を予測して一票を投ずるべしというのがいわゆる美人投票の論理である。これはグーグルの検索ランキングなど様々に応用されているが、当然TV番組の出演者選考においても"視聴者に最も求められる顔"を勘案する、文字通り美の選択が行われていることになろう。
 何故唐突にケインズが出てきたかを紐解くと、偶々TV朝日ドラマ「だめんず・うぉ~か~」を見て非常に憤慨したが故であった。それは藤原紀香の演技が何時まで経っても一向に上達しないから、ではなく山田優という人物が口が大きく目が釣りあがった化け物の様な、より判り易く言えば恰も男性が女装したが如く妖怪人間ベラといい勝負のキツい顔で、少数者の嗜好であれば文句を言う筋合いでもないが、それが主役級であったことには不快感を通り越してわが目を疑わざるを得なかった。
 これまでにも木村佳乃や上戸綾といった、プロダクションのパワーを推察させる例はまま見られたが、昨今では寧ろ蛯原友里や押切もえ等、顔の美醜よりも全体のバランスに比重が置かれるケースが少なくない。しかしファッションショーや百歩譲って舞台では映えるかも知れないが、TVドラマでは少々手足が長くとも圧倒的に顔の放映比率が高い筈であり、即ちそれは男顔が充分に市民権を得ているばかりか、選好を集めている証左に他ならない。或いは同番組の主題歌を唄っている倖田來未や中島美嘉に顕著な、恐らくは相当に地味であろう地顔が判らない程にメイクを重層化し、もしかすると地顔そのものも知らぬ間に変化しているのではないかと思わせる厚化粧が、元来造詣の大仰な先述のモデル出身者群においては余計に圧迫感を倍加させているのかも知れない。美の基準も時代との乖離が大きくなりつつある今日この頃である。
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